大阪市北区の繁華街・北新地にある雑居ビル4階の心療内科・精神科の医療機関「西梅田こころとからだのクリニック」で起きた放火事件。21日には入院し治療中だった20代の女性1人が死亡。犠牲者は西澤弘太郎院長(49)を含む計25人となり、2019年の「京アニ放火事件」以来の大惨事となった。
「大阪府警は、逮捕をしていない状況ながら、放火の疑いがある男の名前を公表しました。事件の重大性に鑑みた異例の判断です」(社会部記者)
明らかになってきた犯行の「残酷性」
男の名前は谷本盛雄(61)。自宅で火をつける練習をしたのだろうか。それとも離婚した前妻や子供たちと住んでいたこともある、思い出のある家を燃やしてしまいたかったのだろうか。クリニックで放火する前には、直近まで住んでいたとみられる自宅で小火騒ぎも起こしている。
23日には事件発生から7日目を迎えた。詳細が徐々に判明するにつれ、際立ってきたのが犯行の残酷性だ。
「谷本容疑者の自宅からは京アニ放火事件の新聞記事や、〈隙間をどうするか〉などと書かれたメモも見つかり、綿密な計画性が疑われています。紙袋2つに入れていた液体はガソリンで、これに引火させて放火したとみられます。ガソリンの購入時には、持ってもいないバイクに使うと嘘の説明をガソリンスタンドにしたようです」(同前)
そして、世間を最も震撼させたのが、防犯カメラに残された犯行当時の谷本容疑者の行動だ。