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「断るとこは断らなあかんなって」デビューから28年…平畠啓史が“バラエティーの現場”から距離を置いた理由

平畠啓史さんインタビュー #2

2022/01/08

「暇やし、何かしよか」。28年前、吉本・銀座7丁目劇場のオーディションを受け、DonDokoDonとして芸能活動をスタートさせた平畠啓史さん(53)。現在は静岡のテレビ番組『くさデカ』をはじめ、サッカー関連の仕事でも活躍されています。

 そんな平畠さんは、これまでどんな道筋を辿ってきたのでしょうか。東京のバラエティー番組で感じていたという“葛藤”や、大好きなサッカーの仕事を始めるきっかけとなった“偶然の出会い”まで。平畠さんの意外な素顔とは――。(全2回の2回目/前編から続く

平畠啓史さん

◆ ◆ ◆

「誰かに迷惑をかけるなら断ります」

――最初は漫才コンビとして芸能活動を始められて、そこからバラエティー番組への出演、現在はサッカーに関するお仕事など、多岐に渡って活躍されています。そうした中で、「この仕事はやってみよう」と思う基準は、どこにあるんでしょうか。

平畠 まず、サッカーの仕事はほぼほぼ断らないですね。僕、勝手にサッカーには恩義を感じてるんです。小学4年生のときからやってるんですが、サッカーが自分をここまで作ってくれたし、サッカーのおかげで大事な人にも出会えました。まぁ、サッカーからしたら知らんがなって感じだろうけど(笑)。

 でも、たとえばバラエティーは……今はそんな滅多に出ないですけど、喋りとか場を仕切るといったことに関して、基本スキルを持ってないんですよ。テレビに出させてもらってる人間が、こんなことを言うのもなんですけど……。だから、自分が活躍出来ない云々より、呼んで頂いた先に迷惑がかかるなと思ったら、断ります。

 たとえば、それが有名な番組であったとしてもそうです。自分が恥かく分にはいいけど、自分が行って誰かに迷惑をかけるなら断ります。言うほど面白い話も持っていないですし。

 

若い頃はどんな仕事でもやっていた

――それは、いろいろな経験を積んだ今だから断れるということでしょうか?

平畠 やっぱり20代、30代の頃は、どんな仕事でも「やります!」って、何もわからず言ってましたね。若いときは、それはそれでいいことだろうとも思うんです。でも、今もその感じでやっていたら、結局何もできずに落ち込むし、呼んでくださった方にも迷惑を掛けることになる。

 もちろん、自分が会社の営業だったら、芸人が「この仕事行っても何もできひんし、行っても迷惑かけるだけで……」とか言ってたら、「平畠さん、大丈夫です! 出来ますよ!」って言うと思います。だけど、実際大丈夫じゃないんですよ。そういうことを何回も経験するうちに、断るとこは断らなあかんなって思うようになりました。

――実力不足を感じたとしても、とにかく場数を踏んでいけば、どこかで出来るようになるという考え方もあると思うのですが、バラエティーの世界ではどうなのでしょうか。