2021年(1月~12月)、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。インタビュー部門の第5位は、こちら!(初公開日 2021年9月7日)。
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避妊リング「ミレーナ」についてYouTubeで公表し話題を呼んだ益若つばささん。その後も生理について発信するなど、益若さん流「性教育」が広がりを見せている。数年前に友人から、「最近“益若つばさ”が薄まってきてるよね」と言われたことで、“気づき”があったという。カリスマ読者モデルとしてデビューして以来、20年間メディアに登場し続けてきたなかで感じた世の中の「変化」、「息苦しさ」についても聞いた。(全3回の3回目/#1、#2を読む)
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「最近“益若つばさ”が薄まってきてるよね」
――読者モデル出身ゆえにプライベートを隠す意識がなかったというお話でしたが、芸能界という違うフィールドでは周囲の反応もさまざまにありそうです。
益若つばささん(以下、益若) ちょっとさらけ出しすぎてしまったかもしれませんね(笑)。読者モデル時代は好きなものは好きと言ってたし、「こんなことがあった。つらい」と素直に何でも話してたのに、今それをSNSで発信すると、「かまってちゃんなの?」「承認欲求強め」と受け取られてしまう。「この芸能の仕事はどうやらプライベートの出し方に気をつけないといけないらしい」と気がついて、一時、普段の自分を出さないようにしていたこともありました。
――益若さんをはじめ、メディアに出ている方はプライベートの出し方を考えざるを得ないですよね。お子さんのこともあります。
益若 ただそうやってパートナーや友だちと一緒に見たもの、食べたもの、その時に感じた気持ちとかを隠していくと、自分の好きなものをどんどん発信できなくなってしまうんですよね。最近「匂わせ」とか言いますけど、「この食事ってあの人と一緒だよね」と言われるのを想定して発信の中身を全て制限してしまうと、“自分”がどんどん薄っぺらくなってしまう感覚がありました。
そんな時期、友達に「最近“益若つばさ”が薄まってきてるよね」と言われてハッとしたんです。自分を押し殺した結果、私はファンをないがしろにしていたなと思いました。それからは本を出したりYouTubeを始めたりして、読モ時代のように自分をもっと出していこうと思って今に至ります。