2021年(1月~12月)、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。事件部門の第3位は、こちら!(初公開日 2021年5月23日)。
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「お母さーん!」
4月28日午前7時頃、大阪府大東市にあるマンションから女性の叫び声が聞こえたという。通報を受けて警察が駆けつけた時には、大きな火の手が上がっていた。
容疑者は真下の住人
約20平米、家賃は約3万円。現場マンションの3階の一室から大阪産業大学4年生の吉岡桃七(ももな)さん(21)の遺体が発見された。
「死因は失血死。鈍器で殴られたことによる後頭部の粉砕骨折と、左太腿を刺されての大量出血が致命傷に。小さいものを含めて傷は数十カ所に及んでいた。吉岡さんはパジャマ姿。寝ているところを襲われたようです」(社会部記者)
容疑者は、吉岡さんの真下の部屋に住んでいた嘉本悟(48)だ。
「嘉本は自室のベランダから上階にはしごをかけ、吉岡さんの部屋に窓を割って侵入。彼女の部屋からは、60センチほどの木製の棒の先に包丁をワイヤーで巻きつけ、さらに包帯で固定した槍のような凶器が発見されましたが、これは嘉本が自作し持ち込んだ模様です」(同前)
入念に準備された計画的犯行
また、吉岡さんの部屋の外にはドアストッパーが置いてあり接着剤の跡もあった。中から逃げられないよう入念に細工されていたのだ。
はしごを伝って2階の自室に戻った嘉本は、周到に用意しておいた灯油を部屋に撒き放火。燃え盛る部屋から病院に搬送されたが、一酸化炭素中毒で死亡した。
「嘉本の財布からはホームセンターのレシートが複数見つかっており、4月上旬からコツコツと準備をしていたことが判明。計画的犯行と見られます」(同前)