2021年(1月~12月)、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。スポーツ部門の第1位は、こちら!(初公開日 2021年1月24日)。
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ポスティングシステムによるメジャー移籍を断念し、巨人に残留した菅野智之投手(31)。1月9日の帰国後、2度のオンライン会見に応じたが、モニター越しに怒りを滲ませていたという。
「10日の会見では『100%自分の中で納得できるものがなかった』と語ったが、どこが納得できなかったのかと聞かれ、『嫌です。答えません』と不機嫌に応答。他の質問にも『これ必要?』などと答えず、後で広報が『あれはあくまで冗談。使わないで』と釈明していました」(スポーツ紙デスク)
さらに14日、巨人と契約交渉を行い、年俸8億円(推定)の1年契約で更改した後の会見でのこと。「1ついいですか」と自ら切り出し「渡米している間にいろんな情報が錯綜していたが、そこで出ていた金額は根も葉もない情報だった」と語気を強めて訴えた。
菅野は何に対してそれほど憤っているのか。メジャー担当記者が説明する。
「米メディアによって、巨人が4年4000万ドル(約41億5000万円)の複数年契約を提示しており、1年ごとに契約破棄のオプションが付いているという交渉内容が暴露されたのです」
菅野側は複数年契約のオファーの事実は認めておらず、メジャー球団側と巨人の条件を天秤にかけたと受け取られたことが心外だったようだ。しかし、メジャー関係者は「米側の報道は球団社長クラスや代理人筋からのリークに基づいていて、かなり正確。巨人の提示はベース年俸が8億円で、出来高を加えると10億円に届く内容だったという情報もある。破棄条項の付いた複数年契約ならば、外から見れば単年契約と違いは分かりません」と明かす。