疑惑の記録は「1年でも早く更新を」
全国高校駅伝を運営する毎日新聞大会事務局に“疑惑の記録”について計測方法などを問い合わせると、下記のような返答だった。
「23 回大会での5区の区間記録は、現在も公式のものです。当時は現在とは異なるコースで、計測方法は手動でしたが、どの記録も大会のルールに基づいて正確に計測されたものと考えております」
また、記録保持者の浅井さん本人にもコンタクトを取ろうと試みたが、現時点で消息はつかめなかった。
これからのランナーたちには「1年でも早く更新してほしい」と藤井さんは言う。
「それこそナイキの厚底シューズが出てからは、毎年記録も更新されるんじゃないかという目で見ています。高校生全体の走力も上がっていますし、5区にまわる選手の力も上がっていますから、いつ更新されてもおかしくはないと思います。
5区はいわゆる『つなぎ区間』ですが、全体のレベルが上がることで、近年はより重要さが増した区間だと思っています。いまはシューズだけでなく、いろんないいアイテムもあるので、早く更新してほしいですね。むしろ、超えてくれないと『高校陸上界が成長していないんじゃないか』となりますから」
現在は地元・福岡にある「itoixランニングクラブ」で中学生への指導を中心としたランニング教室を運営しているという藤井さん。最後にこんな風に語ってくれた。
「強豪校に進学して高校で競技を続ける子も多いので、仮に都大路で5区を走るような教え子が出たならば、記録を更新してくれたら嬉しいですね。今年以降も記録が残るようなら…教え子にいつかは更新してほしいと思います!」
樹立から半世紀を迎えようとする“疑惑の記録”。今年こそ、ついに更新されるのだろうか? 注目のレースは26日(日)12時15分からNHK総合で中継される。