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 事件の真相究明という重責を託された今津市長は地元・旭川出身だ。元衆議院議員で防衛庁副長官だった実父の今津寛氏の下などで約20年間秘書を務めた。3男1女の父親でもある今津市長は爽彩さんの事件が報じられた4月当時を振り返り、「文春オンラインの記事が辛すぎて、最初は最後まで読むことができませんでした。私も子どもたちに『学校でこの事件の話は出ているか』と聞いたりもしました。本当にあってはならない事件」と語った。

これをイジメと言わずして何をイジメというのかなと

――市長に就任して調査する側に入ってから、どのようなことが見えてきましたか。

今津 選挙前はイジメの疑いがあると思っていましたが、一般的な情報しか入ってこないので確証がないわけですよね。しかし、当選させていただいて、10月の総合教育会議に提出された資料であったり、それ以外に自分自身が教育委員会に対して求めた資料を読んだ部分、さらにはSNS上で廣瀬爽彩さんが自分の声で「イジメられていた」と訴えていたこと、さらにお母さまの手記を読むなどして、私はイジメだと確信するに至りました。

――「イジメと認識している」と発言したことで、一部では本来独立して調査をするべき第三者委員会に対する「政治介入」ではないか、と指摘されました。

今津 やはり市長として、子どもたち、あるいは市民の皆さんの生命、権利、自由を守っていくために発言したまででありまして、政治介入には当たらないと私は思っています。

今津旭川市長 ©文藝春秋

――市長がイジメと認識した一番の決め手となった資料はどれでしたか。

今津 重大事態に認定される前に学校側が関係生徒らからいろいろと聞き取りをした資料です。中身の詳細はこれ以上言えませんけれども、その資料がやはり一番の決め手です。

――その資料には、報道されていない新たな事実などは書かれていましたか。

今津 詳しいことは言えないですけれども、報道に出ていることと、そうではないこともあります。学校と子どもたちから聞き取りをした様々な情報を見ていると、これをイジメと言わずして何をイジメというのかなというぐらい、非常に今思い出しても辛くなるようなことが記載されておりました。

――第三者委員会が設置されてから8カ月が経過し、市長が10月中に、と要望していた中間報告もされていない。非常に遅いとの声が出ています。

今津 先日まで滋賀の大津、岐阜、大阪の寝屋川など、イジメ対策の先進地へ取り組みの視察に行ってきました。そこでは、第三者委員会の立ち上げから結果まで、5カ月で結論を出しています。旭川は、これだけ全国の方が心配している事態ですけれども、いまだに中間報告もなされていない。もっとしっかりスピード感を持っていって頂きたいというのが率直な気持ちです。

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