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2022/01/01

 創価大と東京国際大は2区に留学生を擁するが、留学生で挽回するのではなく、彼らを生かすレースをしたいところ。東京国際大は、予想通り1区に日本人エース格の山谷が起用された。好位置で2区・ヴィンセントにつなぐことができれば、2区で一気に抜け出すことも可能だろう。

全日本大学駅伝の2区で好走した東国大の山谷。ヴィンセントにどの位置で繋げるか ©文藝春秋

 

 創価大はこの2大会、1区で区間1位、区間3位と好スタートを切っており、序盤から流れに乗ったことが好成績につながった。過去の傾向からすれば、今回は主力の葛西潤(3年)が1区から登場するかもしれない。

優勝候補の「大本命」たちのオーダーは…?

 一方で現状のオーダーのままか当日変更か、どちらとも取れるのが優勝候補の大本命である駒大と青学大だ。

 駒大の唐澤、青学大の湯原は、いずれも駅伝での実績もある実力者。うがった見方をしなければ2人ともそのまま1区を走ったとしても何ら不思議ではない。

 だが、どうしても駆け引きに長けている両校の指揮官ゆえに、エントリー通りとは思えないのだ。

 駒大の唐澤は今季、エースの田澤、鈴木芽吹(2年)に次ぐ実績を挙げている選手。しかし、出雲駅伝では4区8位と本来の力を発揮できなかった。全日本大学駅伝はメンバー外だったが、その後の世田谷246ハーフマラソンでは3位と健闘している。ただ、スパート力が魅力の選手だけに、青学大の選手に競り負けたことには不安が残った。その走りを、名将・大八木弘明監督はどう判断したか。

田澤に次ぐ力を持つ鈴木(右)が故障明けで万全ではない。1区の選択に注目が集まる ©AFLO

 駒大としては今季の出雲駅伝では1区の出遅れが大きく響いた。箱根は2区に田澤が待っているとはいえ、1区の采配には慎重になっているのではないか。前回も、区間エントリーの通りに走るだろうと思われていた加藤淳(当時4年)が当日変更になっており、有力選手といえど、交代となることは十分にありえる。もっとも唐澤が、トラックシーズンのような走りを見せれば、1区から先手を取ることも可能となるのだが…。

 青学大の湯原は、前々回10区を務め、総合優勝のフィニッシュテープを切った選手。今季は、出雲、全日本と出番はなかったが、11月24日の記録会で自己新記録をマークするなど箱根を前に調子を上げてきた。

派手なイメージとは異なり、意外にオーソドックスな区間配置をする青学大・原監督 ©文藝春秋

原監督は「1区にエース級を投入する」傾向あり!

 だが、原晋監督の過去の箱根駅伝の起用法を見ると、1区にはエース級を投入する傾向にある。特に90回大会以降は、一色恭志、久保田和真、梶谷瑠哉、鈴木塁人、橋詰大慧、𠮷田圭太といった選手を、自信を持ってスターターに起用し区間順位は全て1桁だった。いかに1区を重要視してきたかが分かる。

 過去の実績ではなく今季の実績を重視するならば、全日本の1区で区間4位と好走した志貴勇斗(2年)、世田谷ハーフで唐澤を突き放し優勝した田中悠登(1年)、駅伝に強く、高校3年時に全国高校駅伝で1区区間賞を獲得している佐藤一世(2年)といった選手が当日変更で登場する可能性は高い。2区では駒大に分があるだけに、1区ではなんとしても先行したいところだ。