〈あらすじ〉

ベルリンの博物館で、楔形(くさびがた)文字の研究に没頭しているアルマ・フェルザー博士(マレン・エッゲルト)は、研究資金の提供と引き換えに、ある企業が極秘で行う実験に参加する。それは、高性能AIロボットのトム(ダン・スティーヴンス)と3週間生活を共にするというものだった。全ドイツ人女性の恋愛データを学習し、アルマの性格とニーズに完璧に対応できる理想の伴侶としてプログラミングされているトムは、さっそく求愛行動を始めるが、アルマに冷たくあしらわれてしまう。アルマを幸せにするというミッションのために、トムは学習によってアルマの真の欲求を理解し、応えられるようになっていく。

〈解説〉

仕事に生きる女性とアンドロイドとの関係を描くロマンチック・コメディ。俳優として活躍するマリア・シュラーダーの『アンオーソドックス』(Netflix)に続く監督作。107分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆女の学者と男のアンドロイドという設定が珍しい。D・スティーヴンスの硬質の美貌に注目。喜劇なので星一つオマケ。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆ありがちな意匠にもたれた話かと思いきや、肉体と機械の間隙に鋭いメスを入れてくる。撮影や編集も抑えが利いている。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆ひんやり美しいお笑い。好みの容姿の高性能AIを所有できれば恋どころか介護の安堵感も。フリーズだけはしないで。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆「人間的」な幸福の在処に向けて細やかに階調を探る。ロマンティックコメディの型板を応用した未来形の思考実験だ。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★☆☆星新一がスマホでボッコちゃんメンズ版を書いたエッジ以下の低温度。そもそも理想の男(AI)に何をそんなに求めるの?

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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『アイム・ユア・マン恋人はアンドロイド』(独)
1月14日(金)より新宿ピカデリー、Bunkamuraル・シネマほか全国ロードショー
https://imyourman-movie.com/