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グレードアップした伊豆特急「サフィール踊り子」と「踊り子」を乗り比べてみた

40周年を迎えた「踊り子」は、一気に若返った

2022/01/09

 JR東日本と伊豆急行は、2022年1月7日から3月31日まで、特急「踊り子」の運行40周年を記念して、一部の列車で半額セール「お先にトクだ値スペシャル」を実施する。

 新幹線網の発達で在来線特急が衰退していく中で、40周年を迎えた「踊り子」は長寿の部類だ。「新幹線」+「在来線」を促す国鉄時代から、「踊り子」は在来線特急として頑張ってきた。

2020年~2021年に30歳も若返る

「踊り子」は40歳になったが、伊豆の旅はいつだって新しく、楽しい。そして2021年は「踊り子」の若返り、代替わりの年だった。国鉄時代から40年も使ってきた185系電車を引退させて、E257系電車へ入れ替えた。

 E257系は新造車ではなく、中央線で「あずさ」「かいじ」、房総方面の「さざなみ」「わかしお」「しおさい」「あやめ」で働いていた10年選手だ。

 伊豆特急専用に新しい車両を作ってほしかったけれど、JR東日本にも事情がある。

 中央線の特急「スーパーあずさ」用のE351系が老朽化し、新たにE353系を導入した。この車両で中央本線の特急列車「あずさ」「かいじ」を統一し、新設する「富士回遊」「はちおうじ」「おうめ」と合わせて運用効率を上げることにした。ついては経年10年ほどのE257系が不要になる。まだまだ使えるけれど補修、リニューアル工事が必要だ。ならばいっそのこと「踊り子」向けに改装しようとなった。

 一方、房総方面の特急は減便され、新規に投入したE257系が余った。減便の理由は、東京湾アクアラインの値下げ、圏央道の開通によって高速バスに人気を奪われたからだ。余ったE257系はまだまだ使える。そこでこちらも「踊り子」向けに改造された。

 こうして、「踊り子」は2021年まで1年かけて、同形式の中古車両寄せ集めでリニューアルされた。新型ではないところが残念だけど、2020年に新たなフラッグシップ列車、E261系「サフィール踊り子」が新造投入された。これは「踊り子」の格上列車として存在した251系電車「スーパービュー踊り子」の後継列車だ。

伊豆急下田駅に停車中の「サフィール踊り子」

「スーパービュー踊り子」は前後先頭車の1号車、10号車と2号車が2階建て。先頭車には展望席が設けられた。1号車と2号車はグリーン車、3号車から9号車までは普通車だけどハイデッカー構造で眺望に配慮されていた。10号車の先頭席は、普通車指定席扱いで特別料金はなく人気だった。