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―― いま、上のお子さんは保育園に預けていますか?

 緒方 はい、預けています。2015年4月に私が市議会議員選挙で初当選したとき、娘は1歳8カ月ぐらいでした。もう年度初めからの保育園入園は受付が終了していた時期で、探したけれど入れる保育園はなくて……。結局、運よく入れる認可外保育園が見つかったのですが、年齢的にはまだ早かった気がしました。おっぱいを恋しがっていましたね。いまは娘も4歳になって、ようやくお友達と遊ぶのも楽しくなってきたようで、朝もパッと保育園に行くようになりました。

議会事務局は「赤ちゃんは傍聴人である」と解釈

―― 熊本市議会の会議規則には「本会議中はいかなる理由があっても議員以外は議場に入ることができない」と定められていると報じられています。ルールを作る側である議員が、決められた規則に従わないのはおかしいという批判もありました。

 緒方 これは報道に不正確な部分があって、実は「破ったルール」なるものは存在しないんです。もちろん、私もこういう行動をするからに会議規則はしっかり読み込んでいます。会議規則には、ご指摘のような点は一切書かれていません。議場には記者さんや市役所の職員のように議員以外の人間もおりますから。

 後から事務局が主張したのは、熊本市議会の傍聴規則の中に「傍聴人は、会議中いかなる事由があっても議場に入ることはできない」との規定があって、事務局の解釈としては「赤ちゃんは傍聴人である」と。個人的には賛同しかねる解釈です。

緒方議員を説得する市議会議長ら ©共同通信社

―― 今後も議会は続きますが、お子さんのことも含めて、どのように議員としての活動を行っていくおつもりでしょうか?

 緒方 本当に悩んでいます。11月22日の開会日も、前日の夜にようやく手伝ってくれる友人が見つかったぐらいですから。急に都合がつかなくなってしまうケースもありますし……。次の定例会は来年3月ですので、そのときにはまた子どもの月齢も変化していますので、何とも言えません。

 でも、変わらず根本にあるのは、「子育て中も社会活動に参加できるようにしたい」という思いです。子どもがいると「これを辞めよう」「あれを諦めよう」「ここも行きたいけど……」とネガティブな思考に陥って、どんどん孤立してしまう。ご飯だって外には食べに行きにくいし、シンポジウムにも出席しづらい。そうやって家に閉じ込められて、精神的に追い詰められていく方が多いのです。

 最後に申し上げたいのは、私の問題提起を「一過性の話題」に終わらせず、制度化に結びつくまで子育て世代による持続的な動きにしたい、という点です。行政は持続的に働きかけなければ変わらないからです。今回のアクションを受けて、市民の方から「タッグを組んでやろう」とお声がけをいただき、本当に嬉しく思っています。今後も多くの方から支えてもらいながら、子育てと社会活動が自在に両立できる社会づくりに努めたいと考えています。