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しかし、オミクロン株は逆に症状が非常に強い患者でも、肺炎を認める患者は極端に少ない。1月4日の「主にオミクロン株による流行」の療養者675人のうち、無症状・軽症が92.3%を占めています。

2つ目は「“風邪に近い”症状」。オミクロン株で患者が訴えることが多い症状というのが、喉の症状(咽頭痛・イガイガ感)と、鼻水や鼻づまりです。

 

これまでは無症状や嗅覚・味覚障害が新型コロナウイルスの特徴と言われていましたが、これらの症状のみの患者が少ない印象があり、症状がより“風邪らしく”なっています。

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実際に沖縄県で50人を調べたアドバイザーリボードが公表した症状は、一番多いのが発熱72%、せき58%、全身倦怠感50%。そして、無症状が4%で50人中2人しかいなかったことになります。

その一方で、田里医師はインフルエンザとは違う点があること指摘します。

北部地区医師会病院 呼吸器感染症科 田里大輔医師:
これはあくまでも医学的な臨床像といって、症状を評価するだけですので、実際にインフルエンザと感染力・潜伏期は異なります。現在、新型コロナウイルスも治療薬は出ていますが、インフルエンザのタミフルのように全世代に気軽に投与できるような状況では全くないので。また今回、急拡大により見られている社会インフラへの影響というのは、インフルエンザの比にはならないと考えています。

潜伏期間は短く、回復は早い

そして、3つ目の特徴は「潜伏期間が短い」ということ。これまでの新型コロナウイルスは4~5日の潜伏期間と言われていましたが、オミクロン株は2~3日と感染から発症までの期間が短い印象があるといいます。

 

続いて、4つ目は「回復までが早い」ということ。病院を受診するころにはすでに回復してきている患者が多く、症状の回復時間が早い印象が。

 

さらに田里医師は、沖縄県において医療従事者に起こっている、困難への対応についても言及しました。

出勤できない医療従事者の存在 “軽症者”受け入れる療養施設を