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沖縄県では今、濃厚接触者とされ働くことができない状況にある医療従事者が存在しています。

新型コロナ感染・濃厚接触者などで出勤できない医療従事者が485人。当然、社会インフラにも影響が出てきて、救急受け入れを16機関が一部制限、外来診療などを9機関が制限しています。

そして、田里医師が勤める病院でも感染者が9人、この中で3回ワクチンの接種を終えた方も含まれています。これでは中々、医療機関が回っていかないということで、11日から濃厚接触者は毎日検査して、陰性なら出勤してもらう予定と変化が生じています。このような判断に至った理由とは。

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北部地区医師会病院 呼吸器感染症科 田里大輔医師:
これは決して我々独自の判断ではなく、沖縄県の医療ひっ迫具合を見て、国から新しい基準が出ました。9日、県から医療機関用に出勤するときに調べる抗原検査という配布が始まり、沖縄県のコロナを診ている重点医療体制機関すべて同じ体制になります。もちろんワクチン2回接種が済んでいる方で、他に代えがきかない職種、スタッフということになります。

そして、入院している患者さんへの治療法、デルタ株が流行した時の医療機関の状況との違いについては…。

北部地区医師会病院 呼吸器感染症科 田里大輔医師:
現在入院している方は、重症例とか酸素を吸っている方はほとんどいなくて。重症化のリスクが高い患者さんを選択して、そういった方々に抗体療法をやって、我々の病院では一泊でも退院して頂いて、自宅・ホテル療養に切り替えている段階です。
ですので、デルタ株の時の基準のように、重症者のベットを確保する…。あの時は中々、病院に入院できずに自宅やホテルで酸素を吸う方が出ましたが、オミクロン株に関してはそういう状況は全くありません。デルタ株の基準ではなく、これだけの数の軽症者を抱えられる療養施設の準備が急がれると思います。

オミクロン株は“軽症”で済むという意識が広がりつつある今、改めて気を抜かずに「感染症対策」を徹底することが求められています。

(「めざまし8」 1月10日放送より)