「羽生選手はBTSの大ファンだそうですよ!」
偶然合わせたテレビニュースからこんな声が聞こえてきた。BGMはBTSの『Dynamite』。北京冬季オリンピック特集をやっており、羽生結弦選手が「フィギュアの王子」「氷上の王子」と紹介されていた。北京オリンピックでの3連覇や4回転アクセルについて触れながら、世界のフィギュアスケート選手もBTSのファンだと少し誇らしげに伝えていた。
「BTSのメンバーからインスピレーションを…」と話した羽生
いよいよ北京冬季オリンピックの幕が上がった。
世界の名だたる選手の中で、韓国でも俄然、注目が集まるのは、男子フィギュアスケートの羽生結弦選手だ。
4年前に開かれた平昌冬季オリンピックでは男子フィギュア66年ぶりの2大会連続優勝を飾り、韓国でもファン層を広げた。この時は、韓国メディアやネットには賛辞が溢れ、なかには「腹が痛い(成功している人などを妬む気持ち)」と言っていた人も。
そんな羽生選手を紹介する記事やニュースに今季、枕詞のように添えられるのが冒頭の「BTS」、「キム・ヨナ元選手」、そして「4回転アクセル」だ。
昨年夏、日本のメディアに「BTSにハマっている」と話した羽生選手はその他にも、「BTSのメンバー、ジミンの踊りからインスピレーションをもらっている」、「すごい体が柔らかかったり線が細かったり」「(自分は)見せ方の幅の広さが少なかったので、ちょっとずつ取り入れるようにしている」(以上、TBS『ドリーム・オン・アイス2021』)と話し、韓国ではこのコメントが繰り返し使われている。
羽生結弦が参考にしている、BTS・ジミンとは
BTSのジミンといえば、釜山芸術高校舞踊科にトップの成績で入学したことでも知られる実力の持ち主。現代舞踊の美しい動きが溶け込んだダンスは国連のインタビュアーも言及するほど世界の人々を魅了している。
もともとはジャニーズのファンで、その後、羽生選手のファンになった40代の知人は言う。
「羽生選手とジミンは動きがしなやかで柔らかいところがとても似ていると思う。ファンの間では羽生選手はBTSが好きではないかとずっと噂されていたから、インタビューの内容に驚きはしなかったけど、北京オリンピックのエキシビションなどでBTSの曲を使ってくれたらいいなあ。音楽とフィギュアの世界のトップがコラボレーションしたら、夢みたい」