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坂の都市の“いまだかつて例のないナゾの終着駅”「長崎」には何がある?

2022/01/24
note

予想以上に長い東口への一本道

 改札口を抜けて、いざ長崎の駅前へ。高架下の駅舎なので、高架下の通路を通って駅の東西のどちらかに出ることになる。すぐに出られるのは西側だ。

 
 

 ひとまずそちらに出てみると、駅前には出島メッセ長崎という大きなコンベンションセンターがあった。2021年秋に開業したばかりだという。

 とくに何かイベントをやっているわけでもなく、さらにこちら側は長崎の中心市街地とは反対側だ。だからなのか、あまりひとけのない駅前であった。

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 やはり駅の本質を知るためには、中心市街地に近い出口に向かわねばならぬ。きびすを返して通路に戻って、つまり反対の東口へ……。と、ここで難儀した。

 
 

 別に迷うようなことはなくて一本道なのだが、外に出るまでのこの一本道がなかなかに長い。それもできあがった通路ではなくて工事用の仮囲いの中を歩いてゆく。異国情緒たっぷりの長崎に来たぞ!などという感慨も何もなく……。

 
 
 

 すいぶん長く歩かされて、ようやく外に出たところでも駅前の少し端っこだ。長崎駅前にはアミュプラザというJR系列の駅ビルがあって、さらにバス乗り場やペデストリアンデッキを間に挟んで国道202号の真ん中には長崎電気軌道の路面電車の乗り場もある。