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東京から“いちばん遠い新幹線の終着駅”「博多」には何がある? なぜ駅名が「福岡」じゃないの?

2021/07/19

genre : ライフ, 歴史, , 社会

 東京からいちばん遠い終着駅はどこなのだろうか。通勤電車でいえば、南栗橋駅とか高崎駅とか、そのあたりが遠そうだ。特急に乗って常磐線「ひたち」の仙台駅や中央線「あずさ」の松本駅もずいぶん遠い。が、そんな駅はまだまだ近い。そう、東京からは北へ西へと新幹線が走っている。夢の超特急・新幹線に乗れば、飛行機の距離だって軽く終着駅になってしまう。

 そう、東京からいちばん遠い終着駅は博多駅である。東京駅から新幹線「のぞみ」に乗って約5時間。あっという間に1174.9kmを駆け抜けて、名古屋も大阪も広島も通り過ぎ、九州のターミナル・博多駅に着いてしまう。紛れもなく、東京からいちばん離れた終着駅だ。

“東京から最も遠い新幹線の終着駅”「博多」。どうして「福岡」という名前でないのだろう

 東京から博多なんて飛行機で行きます……という人もいるだろう。というかそういう人のほうが多いだろう。が、空港まで行って保安検査をしてあれやこれやを考えたら、5時間の新幹線も意外と悪くない。何しろ、墜落する心配もないですからね……。

「博多」には何がある?

今回の路線図。博多駅は空港からもほど近い

 そんなわけで、新幹線に5時間揺られて博多駅にやってきた。博多駅は言うまでもなく、福岡県福岡市にある大ターミナルだ。地下鉄や在来線を合わせた1日平均の乗車人員は23万1454人(2019年度)。新宿駅や池袋駅などと比べてしまうと流石に少なく感じられてしまうが、これは九州で圧倒的なNo.1。2005年度と比べてみると軽く6万人以上増えている。九州新幹線の開通もあっての増加だとは思うが、とにかく急成長を遂げている福岡、いや九州のターミナルなのだ。

 
 
 

 その規模の大きさは駅を歩いてみればすぐにわかる。新幹線の改札を抜けると人波の絶えない自由通路が東西に延びている。博多駅の線路は南北に通る高架だから、地上部分に駅の東西を結ぶ自由通路があるというしつらえだ。そしてかぐわしいのは自由通路のど真ん中にあるクロワッサン屋さん。どうやら博多では有名らしく、夕方ともなると行列までできている。こんなにいい香りを漂わせていたら、すぐ目の前の改札口で働いている駅員さんたち、大変じゃないか……。