昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2022/02/15

――7万円! それは高いですね。

平野 ただ、喘息やアトピーを持っておらず、花粉症の時期だけ症状がひどいという方は、だいたい月1~2万円ですむケースがほとんどです。

 海外の興味深い研究があって、どの病気が一番企業に損害を与えたかを、集中力の低下などいくつかの指標を基に割り出したところ、一番がアレルギー性鼻炎だったそうです。年間一人あたり600ドルほど収益が下がったと。日本円にすると6~7万円ですね。一方ゾレアが月1~2万円。これを高いととるかコスパがいいととるかは、その方の考えによるでしょうか。

オミクロン株と花粉症を見極めるには

――なるほどです。一方で、今年初めて花粉症になった方は、まずは市販の飲み薬から試すことが多いと思います。市販薬の選び方について教えてください。

平野 第一世代の抗ヒスタミン薬は副作用で眠くなることが難点でしたが、今は眠くなりにくい第二世代の抗ヒスタミン薬が市販薬として販売されています。なかなかパッケージからは見分けづらいですが、「第二世代」と書かれているものがあればそれを選ぶとよいでしょう。パッケージを見てもよく分からない場合は、ドラッグストアの薬剤師さんに相談するようにしてください。

――現在流行中のオミクロン株と、花粉症の症状で、重なる部分も多いですよね。特に今年初めて花粉症になった方は、症状の見分けがまったくつかないのではないでしょうか。両者を見極めるポイントはありますか?

平野 それは今年の花粉症治療の一番の問題点です。デルタ株までは、コロナといえば発熱と肺炎症状でしたが、オミクロンになってからは肺炎になるケースは稀で、初期の症状として多くの割合で鼻水やくしゃみが現れるようになり、花粉症の症状と見分けがつきにくくなりました。デルタ株までで特徴的であった嗅覚障害や味覚障害も、オミクロンでは少なくなりました。花粉症と、上気道炎といわれるいわゆる普通の風邪、それからオミクロンについて、なかなか自分で判断するのは難しいと思います。

今年は早めの治療で花粉症の症状を抑えるとよい

 オミクロンの潜伏期間は2~3日ぐらいです。今の様な感染状況ですと、周囲にコロナ陽性になった方がいる状態でご自身も鼻水が出てきた場合や、鼻水に喉の痛みも伴う場合などは、先ずはオミクロン株の感染を疑った行動をとる必要があります。

 また、鼻水に対しては、極端な話ですが花粉症の薬がよく効けば花粉症の可能性が高まるとはいえると思いますが、プラセボ効果で症状が改善するということもありますし、身体所見や症状で判別をするのは非常に難しいです。

――決定的な症状の差はないのですね。

平野 そうですね。ただ、海外からの報告で、アレルギー性鼻炎とコロナを診療している医師の主観で各症状の強さと頻度を10段階評価でつけてもらったところ、症状に差が出たのが目と鼻のかゆみだったと報告されています。

z