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〈昨年の1.5倍の飛散予測〉「花粉の量が増えるほどテストの平均点が下がる」「鼻づまりや目のかゆみで作業能率が20%落ちる」 花粉症とオミクロン“症状の見極めポイント”

本当に有効な治療法は…

2022/02/15

 スギ花粉の季節が近づいてきた。鼻がムズムズしそうな気配を感じ始めている方もいるかもしれない。飛散量は昨年の1.5倍という予測も発表された。しかし、発熱やのどの痛みなど、新型コロナウイルスの症状と近い場合があり、花粉症とコロナウイルス感染をどのように見分けたらよいか、不安な方もいるだろう。今年の花粉症の注意すべき点や最新治療について、昭和大学医学部耳鼻咽喉科の平野康次郎先生に話を伺った。

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「オマリズマブ」がスギ花粉に対して保険適用に

――今年もスギ花粉の季節がやってきました。飛散時期や、花粉の飛ぶ量など、今シーズンの傾向について教えてください。

平野 昨年と一昨年は花粉の量が少なかったので、それと比べると今年はしっかりした量が飛ぶと予測されています。ただし10年間の平均でみると、今年は平均か、それよりちょっと多いくらいです。飛散開始の時期は地域にもよりますが、例年、バレンタインデーの1週間前後。春一番が吹いたのをきっかけに開始することも多いです。

©iStock.com

――花粉症の治療といえばここ数年、これまで喘息や慢性蕁麻疹の治療に使われてきた「オマリズマブ」がスギ花粉に対して保険適用となり、その効果の高さが注目されています。私も打ってみたいです。

平野 是非、打ちにいらしてください(笑)。オマリズマブ、商品名でいうと「ゾレア」は、花粉症を引き起こすIgE抗体に作用して、アレルギー反応を抑える注射薬です。特徴としては、効果が発現するのがとても早く、打ったあと4、5日以内に効果を自覚し、しかも一度の注射で1か月ほどしっかり効いてくれる点です。

レーザー治療に抵抗がある方は「ゾレア」に注目

 これまで花粉症については、「今すぐに症状をきっちり抑えたい」、という治療法はあまりなかったのですが、そこに登場したのがゾレアです。

 花粉症の治療は大きく4種類あり、1つ目が飲み薬や点鼻による治療、2つ目が鼻の粘膜を焼いたり、アレルギーの神経を切断するなどの外科的治療、3つ目が舌下免疫療法、そして4つ目がゾレアによる治療です。

 このうち舌下免疫療法は、アレルギーの原因となるアレルゲンを含んだ薬を服用し、アレルゲンに慣れることで徐々に免疫反応を抑えていくため、効果が出るまでには時間がかかり即効性はありません。そのかわり、3年ほど薬を飲み続けることで根本治療となる可能性があります。

 即効性が欲しいが飲み薬は効かない、レーザー治療などの外科的治療には抵抗がある、といった方は、ゾレアを希望されることが多いです。

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