「速水健朗×おぐらりゅうじ すべてのニュースは賞味期限切れである」のスペシャルゲストに『おしゃれはほどほどでいい』(幻冬舎)を上梓した野宮真貴さんをお招きする3回目は、野宮さんが男性版「ほどほどでいい」おしゃれを、速水さん・おぐらさんに指南。「オシャレしたいけど、どうしたらいいかわからない」人は必見です(全3回の3回目。#1と#2が公開中です)。
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自分のスタイルがある本物のオシャレな人って、いつも同じ格好
おぐら 本のタイトルにもなっている「赤い口紅があればいい」しかり、2冊目の『おしゃれはほどほどでいい』の中ではついに「いつも同じ服でもいい」と。
野宮 でもある意味ほんとそうなんですよ。
速水 ファッション誌では「1週間着まわしコーデ」が定番の企画ですが、実はそんな技術は必要なくて、毎日同じ服着てなにが悪いの? っていう。
野宮 ムッシュ(かまやつ)さんとかもそうですが、自分のスタイルがある本物のオシャレな人って、いつも同じ格好してますからね。
おぐら やっぱりスタイルですか。あの、それでいうと、ここ何年か気になっていることがありまして。野宮さんも昔から親交があり、いまは「渋谷のラジオ」で一緒にパーソナリティをしているカジヒデキさん。僕ずっと好きなんですけど、いつのころからかマッシュルームヘアとボーダーが極まってきましたよね。たしかにトレードマークではありましたけど、もっと前は違う髪型のときもあったりボーダーではない服も着ていたのが、いまは徹底しているというか。
野宮 ふふふ。私、そのことを本人に聞いたことがあるんです。
おぐら わ! それで……なんと?
野宮 『デトロイト・メタル・シティ』という映画の劇中歌として、カジくんの『甘い恋人』という曲のビデオを作ったときに、あれ主人公の根岸くんのクローンみたいなのがいっぱい出てくるでしょう。
おぐら はい。マッシュルームヘアで短パンの。
野宮 そのときから、もうこれでいこうって決めたらしいです。
おぐら うわぁ……。そういう覚悟を決めて……かっこいい。
野宮 私の場合は、ピチカート時代からいろんな女の子を演じてきましたけど、日常でもやろうと思えばできるんですよ。ヘアメイクとお洋服でキャラクターは変えられる。それが女性の楽しみでもありますから。それこそ、着るもので自然と性格や態度も変わりますよ。