「私、カジュアル似合わないんです」
速水 本の中では「いま世の中がカジュアルすぎる」と書かれていましたが、野宮さんにカジュアルなイメージないですね。
野宮 私、カジュアル似合わないんです。
おぐら カジュアルが似合わない……! いや、でも「Tシャツが似合わない」っていう女性はけっこういますよね。年齢を重ねるとカジュアルが難しくなるというか。
野宮 それもありますね。年齢とともにどんどん難しくなります。
おぐら ジェーン・バーキンのジーンズにTシャツっていうのは……。
野宮 あれこそスタイルですよね。真似するのはかなり難易度高いです。
速水 でもたしかに、80年代の基本モードだった時代から比べると、いまは相当カジュアルになっているのはたしかで。社会全体がカジュアル化しているのは、僕も気になります。
おぐら ハイブランドのコレクションをチェックしたりはしているんですか?
野宮 見てはいますけど、最近のモードはよくわからなくなってきました。グッチとか全然わからない(笑)。
おぐら 最近の流行でいうと、ノームコアはどうですか?
野宮 こだわりがあって着ているのはいいと思いますよ。それに、そういう方はファッションよりもほかのことに集中したいんだろうなと。
あの野宮真貴もずっとヒールをはいていたら疲れる
速水 ピチカート時代、ステージではなく普段はどんな格好していたんですか?
野宮 どうだろう……カジュアルではなかったし、少なくとも靴はヒールしかはいてないです。
速水 それはいまも?
野宮 いまはもうフラットです。そこはだいぶ変わりましたね。40代半ばまではがんばってヒールはいてましたけど、やっぱり年齢とともになんか疲れるなと思ったら、それはヒールのせいだって(笑)。
おぐら あの野宮真貴もずっとヒールをはいていたら疲れるんです(笑)。
速水 すごくいい話(笑)。
野宮 もちろん、いまでもステージやパーティーではヒールはきますけどね。それ以外では、なるべくがんばりすぎない。