2021年1月期に放送された、香取慎吾(45)の主演ドラマ『アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~』。2016年末のSMAP解散後、「新しい地図」として再始動した香取の初の民放ドラマ出演としても話題を集めたこのドラマでは、主題歌も香取本人が務めた。
しかしその主題歌には当初、『366日』や『NAO』などのヒットソングで知られる国民的バンド・HYの起用が予定されていたことが、文春オンラインの取材でわかった。しかも、HYはこの起用を当時所属していたユニバーサルミュージックに、ジャニーズへの“忖度”で辞退させられていた可能性が高い。
この“辞めジャニ外し”には複数の関係者が関っている。2月3日午前、取材班は一斉に取材を開始。すると、その回答からは様々な思惑が浮かび上がってきたのだ――。
あからさまなジャニーズ忖度メール
関係者取材の内容を報じる前に、このトラブルの発端となったメールの中身を振り返ろう。送信元は、ユニバーサルで邦楽を統括していた執行役員・A氏。その文面は以下の通りだ。
邦楽MD各位
お疲れ様です。
大変デリケートな話をさせて頂きます。
来年1月クールのテレビ東京で香取慎吾が主演のドラマがあります。
エンドソングをHYと言う事で事務所がテレビ東京とほぼ決で話を進めていたのですが、ジャニーズと弊社との関係性を鑑み、今回HYには辞退して頂く事となりました。
この枠に関しては、申し訳ないですが、手を付けずにお願い出来たらと思います。
今後、辞めジャニ案件が更に出て来ると思いますが、都度慎重に対応させて頂けたらと思います。
この旨ご理解の程どうぞよろしくお願いいたします。
A(メールでは実名)
つまりA氏は、ジャニーズ事務所との良好な関係を維持するため、“辞めジャニ”である香取主演のドラマから所属アーティストを引き上げる判断をしたのだ。
「退所したタレントに対するジャニーズ事務所からの“圧力”やテレビ局などオファーする側による“忖度”については、これまでもたびたび取沙汰されてきました。2019年7月には、ジャニーズ事務所がテレビ局へ圧力をかけて『新しい地図』を出演させないようにした疑いが持ち上がり、公正取引委員会が注意処分をしたこともありましたしね。
元NEWSの手越祐也が自身のYouTubeチャンネルで、独立後の仕事について『(オファーされた仕事が)消えるのよね』『仕事自体がどっかいっちゃうということもあれば、共演者がどっかいくというのもある』と明かしたこともありました」(芸能記者)