文春オンライン

「どうして上手くいかないんだろう」元BiSカミヤサキの“一番キツかった思い出”

カミヤサキさんインタビュー#1――アイドル戦国時代を振り返る

2022/03/05
note

 アルバイトで稼いだお金は服につぎこんでいました。アソビシステムさんが主催した、高校生が自分たちで衣装を作ってファッションショーをするイベントに参加したこともあるんです。

 ただ、将来は服飾の仕事をしようとは考えてなくて。その時に楽しいと思ったことをやっていただけ。何かを表現したいという欲求が強かったんです。

「サキちゃん、いま忙しいかな?」

――大学生になって、ももクロの振りコピユニットで活動していたそうですが。

ADVERTISEMENT

カミヤ 当時、流行っていたアニソンのクラブイベントでは「踊れる人」がめちゃくちゃ目立っていたから、自分も踊りたい気持ちが強くなったんです。最初はアニソンのダンスから始めたんですけど、しばらくするとももクロさんのクラブイベントが増えて。

 ある時、もともと友達だったしおりん(恋汐りんご・バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI)から「サキちゃん、いま忙しいかな? ももクロの振りコピユニットをやっているんだけど、(百田)夏菜子ちゃんがいなくて入ってほしいの」と言われて、「全然いいよ。やるやる」と答えたのがきっかけです。

©川しまゆうこ

――「もともと友達だった」というのは?

カミヤ 当時、ストリートスナップのサイトが流行っていて、そこによく出ていたのがしおりんだったんです。よく行く古着屋さんのイベントで顔見知りになって、自然と友達になったんです。

――時代を感じますね。

カミヤ 当時の原宿カルチャーはいろんなジャンルがクロスオーバーしていたんですけど、なかでもアイドルとファッションが強く結びついていた時期だったと思います。美容師の内田聡一郎さんがすごいしおりん(玉井詩織)推しだったり、「オシャレな人がアイドルを好き」というギャップが面白い時代だったんです。