「ここが私には、一番働きやすいですね」
そもそも、なぜ今里で働くようになったのか尋ねた。
「関東の出身なんですけど、向こうでキャバクラで働いている時に、大阪出身の男性と出会って、付き合うようになったんです。しばらくして、大阪で同棲をはじめたんですけど、すぐに別れたんです。戻ることも考えたんですけど、こっちで生活を始めたら、暮らしやすかったんでいようと思ったんです。それで前から風俗の仕事には興味があったので、ホテヘルに所属したんです。やっぱり、地元で風俗の仕事だと身バレしたりするのが怖いんで、できなかったんです。こっちだったら大丈夫かなっていうのがありました」
「今里以外に新地で、働いたことはなかったんですか?」
「ありますよ。信太山と松島で働きました。どちらも長く続きませんでしたね。特に松島は、初めて入った日に、すごいデブの子と一緒だったんですけど、なぜかその子にはお客さんがついて、私にはつかなかったので、心が折れて1日でやめました。信太山も何となくですけど、合わなかったんです。ここが私には、一番働きやすいですね」
「オミクロン株」が落とす暗い影
2020年の暮れから働きはじめた彼女だが、コロナが流行した昨年はどのような状況だったのだろうか。
「コロナが流行っている時は、お店が閉まっていたので、福原のソープに行っていました。けっこう向こうはお客さんの波が大きかったんですよ。1日、3000人とか感染者が出ている時でも、お客さんが来ない日はなかったんですけど、ここは、お店にでれば平均で10人ぐらいはいらしてくれるので、精神的に楽です」
「緊急事態宣言があけてからはどうですか?」
「お正月あけは、お客さんがすごかったですね。1日10人以上来てくれて、お昼ご飯を食べる時間だけ、休めました。コロナで来られなかった人がわっと来た感じです。それでもやっと、コロナ前の半分ぐらいに戻った感じでしょうか」
ただ、気がかりなのは、オミクロン株の影響だ。
「そうですね。またお店が閉まったら困るって、毎週来てくださるお客さんもいます。私も当然不安ですよ」
少しずつ活気を取り戻しつつある今里新地にオミクロン株の暗い影が、邪魔をしないことを願いたい。
その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。