ジャスティン・トルドー カナダ首相
「自分たちは、現代のカナダを前向きで進歩的な国だと思っているが、過去を忘れることはできない」
BBC NEWS JAPAN 11月29日
カナダのジャスティン・トルドー首相は28日、カナダ政府がかつて性的少数者(LGBT)を差別していたことを議会で謝罪した。カナダでは冷戦中、男性か女性かを問わず多数の同性愛者が政府や軍隊の職を解雇されていた。同性愛者は政府や軍に、自分のプライベートな性行動について尋問され、友人や知人について通報するよう強制されていた。1992年に元兵士が政府を訴えたのをきっかけにして、カナダ軍では同性愛者への差別的な扱いが中止されている。
トルドー首相は、かつての政府の行動を「魔女狩り」と非難し、「私たちは間違っていた。謝ります。申し訳ない。私たち全員が申し訳ないと思っている」と国を代表して謝罪を行った。さらに、同性愛者蔑視や差別をなくすために政府として引き続き対応が必要だとも述べている。差別に関する見識はもとより、謝ったら負けだと思っているどこかの政治家とは大違いだ。トルドー首相は次のようにも語っている。
「私たちは全員、愛される価値がある。自分が何者か発見するのが6歳だろうと16歳だろうと60歳だろうと、全員に価値がある」
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神谷昇 自民党衆院議員
「わたしは法律にのっとってやっていることだから、何のやましいことはございません」
FNN 11月24日
自民党の政治とカネにまつわる問題が次々と発覚している。自民党の神谷昇衆院議員が衆院の解散総選挙が決まった直後の9月下旬、大阪府岸和田市と和泉市の市議14人に現金計210万円を配っていたことが明らかになった。30日、岸和田市の行政書士の男性が神谷氏らに対する公職選挙法違反(買収)罪の告発状を大阪府警に提出した。
複数の市議によると、和泉市市議会の会派控室に現れた神谷氏と秘書は、現金入り封筒を配りながら「(神谷氏が話す)演説会も、各先生方のところで開いてください」「政治団体への寄付なので、受け取っても大丈夫」などと話していたという。市議の一人は「選挙前に『お願いします』と言われたら、選挙で一生懸命応援してください、と受け止めるしかない」と話している。市議らは現金を返却済み(朝日新聞デジタル 11月24日)。
神谷氏は24日に記者団に対して「(市議らに現金を)お渡ししたのは事実でございます」と事実を認める一方、「政治団体から政治団体への寄付行為で、政治資金規正法にのっとり、お渡しした」と違法性はないと主張した。
なお、神谷氏は2014年の衆院選期間中にも、岸和田市議の忘年会参加費として現金10万円を渡していたことが判明している。また、岸和田市の信貴芳則市長が2013年の市長選の際、党支持者に現金200万円を渡して自民党の推薦を取り付けたとされる問題で、支持者は「信貴氏から受け取った現金を神谷氏に渡した」と証言した(毎日新聞 11月28日)。