山本幸三 自民党衆院議員・前地方創生相
「何であんな黒いのが好きなんだ」
YOMIURI ONLINE 11月25日
1週間の名言、珍言、問題発言を振り返る。先週、宮中晩餐会で国賓の同性パートナーの出席に反対した竹下亘自民党総務会長に続き、再び差別的な問題発言が飛び出した。発言の主は山本幸三・自民党衆院議員。23日、北九州市内で開かれた同党の三原朝彦衆院議員の会合で、三原氏のアフリカ支援活動に触れ、「ついていけないのが(三原氏の)アフリカ好きでありまして、何であんな黒いのが好きなんだっていうのがある」と発言した。
山本氏は25日、福岡市内での自民党会合で「アフリカを表す『黒い大陸』ということが念頭にあり、とっさに出た」と弁明。「人種差別の観点は全くない。表現が誤解を招くということであれば、撤回したい」と述べた(日本経済新聞 11月25日)。この人は、日本人のことを他国の人に「あんな黄色いの」と言われても平気なんだろうか?
タレントのマツコ・デラックスはテレビ番組で「『全く人種差別の観点がない』って言ってることが大問題」と指摘。「自分が全く他意なく言ってることが差別につながるっていう感覚がないのであるならば、もはやそういう人はこの時代の政治家には不向きなんですよ、って言っていることに気づいてない」と批判した(日刊スポーツ 11月27日)。ジャーナリストのモーリー・ロバートソン氏はツイッターで「英文記事になって国際的に配信された時のことを考える必要あり。若手の自民党議員がひたすら注意し続けるしかない。それかもうヤメレや」と議員辞職を提言している(11月27日)。
山本氏は今年の4月に「一番のがんは文化学芸員と言われる人たちだ。観光マインドが全くない。一掃しなければ駄目だ」と発言して批判を受け、陳謝して撤回したばかり。1990年には梶山静六法務大臣(当時)が「アメリカに黒が入って白が追い出されるというように、混住地になっている」と発言、米国との外交問題にまで発展した。
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鈴木信行 葛飾区議会議員
「(梅毒を)誰が日本に持ち込んだか分かるじゃん。一番日本に来ている外国人の支那人だよ」
ツイッターより 11月28日
差別意識丸出しのツイートを行って猛批判を浴びているのは、鈴木信行葛飾区議会議員。鈴木氏は元維新政党・新風代表で、核武装論などを主張しながら参院選挙に三度出馬し、いずれも落選している。
ジャーナリストの津田大介氏は「公人によるこの発言が凍結されないのなら、Twitter Japanの存在意義ってなんなんだろうなと思うな」と批判(ツイッターより 11月30日)。しかし、当の鈴木氏はどこ吹く風で、さらに「支那という呼称が差別になるのか? 中国という尊称こそおかしいよ」(11月29日)とツイート。帰化する外国人については「国籍取得時に『天皇陛下万歳』をして忠誠を誓わせなければならない。竹島は日本の領土であると認めさせなければならない」とも主張している(11月29日)。