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コロナ禍でむしろ客の質は“向上”している

 港区女子たちの「強気」の裏には、コロナ禍で客の質が“向上”したことも理由に挙げられるという。

「実はコロナ禍を受けて、アメリカやシンガポールといった海外に住んでいた、日本人大富豪が相次いで帰国しているんです。彼らは海外でも長者番付に載るようなセレブたちと遊んでいた。そういう超高所得者層が港区でギャラ飲みをしています。ギャラ飲みで使うアプリには『ギフト』と呼ばれる“投げ銭”機能があるものもあるのですが、一緒に飲んだ後にその機能を通じて、何も考えずに100万円とかくれる富豪もいますよ。

ギャラ飲みが行われた六本木のバー ©️文藝春秋

 他にも国会議員に呼ばれてパーティーに行ったこともありますし、会った人が『昨日「NewsPicks」で見た人だ!』なんてこともありました。決算前に羽振りよく飲む社長さんがたまたまギャラ飲みに来ていたので、あ、この会社買いだと思って、会社の株を買ったら、それが当たったこともありました(笑)」(同前)

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 ギャラ飲みのためのアプリは「パト」だけではなく、競合アプリが十数社はあるという。

 しかし課税されることを考慮しても、パトは“客の質”が良いため「今後も他に乗り換えるつもりはない」(同前)という。仮にコロナ禍が終わったとしても、キャバクラなどと同じぐらいの金額が稼げ、自分の空いた時間に自由に参加できる手軽さがあるため、店に戻る気もないそうだ。

パトの運営会社が入るビル ©️文藝春秋

港区外にも広がる「ギャラ飲み」

 また、ギャラ飲みは港区女子に限られた話ではない。アプリ内では新宿、池袋など港区以外で開催される「飲み会」に参加する女性の募集も多い。

「私は治安が悪いから港区以外には行きませんが、例えば新宿で開かれる会に入ったキャストの話では、指定された店に行っても客がいなくて、電話もつながらないことがあったようです。結局、泥酔していたとかで交通費だけもらって渋々帰ったみたいです。

 新宿、池袋の方だと『パパ活アプリ』をやっている子も多いので、名目上“ギャラ飲み”と言いながら、最後まで“やっている”子が比較的多いかもしれません。国税にビビって、ギャラ飲みと並行して『最近パパ活を始めた』という話もよく聞くようになりました」(同前)