警視庁組織犯罪対策五課は2月1~2日、覚醒剤取締法違反(製造)容疑で指定暴力団住吉会系の組員、坂井俊太容疑者(39)ら4人を逮捕した。
「昨年10月、新宿区内の関係先を捜索したところ、覚醒剤約800グラムが見つかったが、部屋からは他にもコカインが1.8キロ、乾燥大麻800グラムも押収されただけでなく、実弾10発まで見つかった。量からして密売目的なのは間違いない」(捜査関係者)
部屋には違法ではないが、気になる「道具」もあった。鍋、コンロや茶こしだ。
「最近は覚醒剤を飲料や紙などに混ぜ密輸する手口が増えており、そうしたものから抽出した覚醒剤を煮詰め、純度を高めて精製していた疑いがある。茶こしで濾したあとにパケ詰めしていたのだろう」(同前)
実は逮捕された坂井には“別の顔”があった。「敵刺(テキサス)」なる別名で、ラッパー兼ユーチューバーとして活動していたのだ。
警視庁担当記者の話。
「坂井は『敵刺の生涯現役チャンネル』というチャンネルを開設し(現在は閉鎖)、リアルなヤクザネタを披露することで反社好きのネットユーザーの間では人気を集めていました。五課の調べに『月70万円ほどYouTubeで稼いでいた』と話していますが、生計が立てられるほどの広告費を稼げるのはユーチューバーでも一握り。いかに人気があったかが分かります」