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《大和市4児死亡事件》親族が語った逮捕母“見放された”孤独と絶望の学生時代 「1年で会うのはお年玉をもらいに来る3分だけ」「祖母に生活費を借金」

《大和市4児死亡事件》親族が語った逮捕母“見放された”孤独と絶望の学生時代 「1年で会うのはお年玉をもらいに来る3分だけ」「祖母に生活費を借金」

大和市小1児童死亡事件 #3

genre : ニュース, 社会

綾乃容疑者と親族の関係性は…?

 一方、次男である綾乃の父は電気関係の職人だったようですが、就職の面倒もみてもらえなかった。祖父は綾乃の父に、実家のすぐ傍の畑に『分家』として家を建ててやりましたが、それで『やれることはやり切った』という感覚だったのでしょう。

 その後、関係は断絶し、綾乃の一家が本家に入ったこともなければ、本家の人間が分家に入ったことも一度もありません。お互い葬式にすら行きませんでしたよ。いとこ同士で同じ小・中学校に通っていましたが、話した記憶もありません」

綾乃容疑者の実家付近の様子 ©文藝春秋 撮影:上田康太郎

 住居こそ両親から引き継いで困らなかったとはいえ、生活は徐々に窮していったようだ。

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「両親の死後、綾乃と弟2人は、よく祖母に金を借りに来ていたようです。詳しくは分かりませんが3~5万円ずつ、生活に困る度に訪れていたと聞きました。祖母は几帳面に手帳に金額をメモしていたようですが、返済されることもなかったようですね。『分家』も結局売却されました。

 祖父が亡くなった際には、本家の家を相続するため、綾乃に連絡を取ろうとしましたが、行方は全くわかりませんでした。弟2人も知らなかったようです。不動産会社を通じて司法書士にお願いし、なんとか押印と『今後は現金など他の遺産も一切相続しない』という誓約書を返送してもらいましたが、それ以降のやり取りはありません。正直、綾乃のことはよく知りませんし、今回の事件も迷惑だと思っています」

 従兄はこのように綾乃容疑者を突き放した。

自身の辛い境遇を容疑者はどう受け止めたのか?

 同級生らによると、綾乃容疑者は実家から地元の公立小・中学校に通っていた。横浜市内の商業高校に進学するも、後に中退している。結婚後は、前夫と暮らし始めるが、2002年の第一子を皮切りに、雄大君を含む4人の子供が死亡していたのだ。

綾乃容疑者が通っていた小学校 ©文藝春秋 撮影:上田康太郎

 両親の死、親族との断絶――自らの辛い境遇を綾乃容疑者はどう受け止めていたのだろうか。

 雄大君の死について、綾乃容疑者は「何もしていない」と殺人容疑を否認しているという。

その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。

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