文春オンライン
《身長180cm、体重180kg 大河ドラマの“恰幅のいい武士”役で話題》俳優・米本学仁(42)を楽にさせた「山本耕史の納得のアドバイス」とは?

《身長180cm、体重180kg 大河ドラマの“恰幅のいい武士”役で話題》俳優・米本学仁(42)を楽にさせた「山本耕史の納得のアドバイス」とは?

#1

note

映画から大事なことをたくさん教わっていた

 そんな仕事をしながらのらりくらり過ごしていたある日、何気なくテレビを観ていると、パレスチナとイスラエルの紛争のニュースが流れてきました。イスラエルの攻撃対象となるパレスチナの重要施設に女性や老人や子どもを置いて、人間の盾にしている。イスラエルはそんなことに構わずミサイルを打ち込むし、パレスチナ側もそれはわかっているけれど、国際世論に訴えるために人々を犠牲にしようとしている。それを見た時、なんでそんなことができるんだろう、相手を思いやる気持ちや想像力はないのかと愕然として。僕が今感じていることって当たり前じゃないんだなと思った時に、「そういうものを教えてくれたのは音楽や映画だったんだ」と気がついたんです。

若かりし頃の米本さん(事務所提供)
米本さん ©文藝春秋 撮影・宮崎慎之輔

 目の色、肌の色が違う人たちでも僕たちと同じような感覚を持って、同じような経験をしていることを知ったり、逆に同じような境遇で育っても、全く異なる価値観を持つ人がいることを知ったり……。

 子どもの頃、現実から逃避するために没頭していた映画から、僕は大事なことをたくさん教わっていたんですね。

ADVERTISEMENT

米本さん ©文藝春秋 撮影・宮崎慎之輔

細かいことはどうでもいいんです(笑)

 僕の心を動かし、救ってくれた映画を作る素晴らしい監督は世界中にいる。その人たちの手助けをすることで、よりよい作品を世界中に、ひいては映画に救いを求めていた頃の自分に届けたい。そう思った時、映画のエンドロールにプロデューサーという言葉を見つけて、これだ! と。何をする仕事なのかっていうのは知らなかったんですが(笑)。

 映画の知識なんかまったくないけれど、プロデューサーになれば、きっと世界中の監督と仕事ができる。じゃあ、コミュニケーションをとるのに必要な英語を学べて、映画の本場、ハリウッドのあるアメリカへ行こう! そう決めて、2週間後には渡米の手続きをほぼ終えていました(笑)。当時、同棲していた彼女にも別れを告げて。僕は動くまでは時間がかかるんですけど、コップの水が溢れるように気持ちが満ちたら、行動し続けるタイプ。細かいことはどうでもいいんです(笑)。とにかくすぐにアメリカに渡りました。

米本学仁(よねもとたかと)
1979年宮城県生まれ、大阪育ち。京都での生活を経て2007年に映画プロデューサーを目指して渡米。2013年に『47RONIN』の芭蕉役として俳優デビュー。以後、アメリカを拠点に俳優として活躍。ドラマ『全裸監督』、映画『総理の夫』など国内作品にも出演。2022年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で伊豆武士、工藤茂光を演じた。『世界ふしぎ発見!』などのバラエティでも活躍しており、現在はミュージカル『カーテンズ』に出演中。office MUGI所属

その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。

《身長180cm、体重180kg 大河ドラマの“恰幅のいい武士”役で話題》俳優・米本学仁(42)を楽にさせた「山本耕史の納得のアドバイス」とは?

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー

関連記事