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《身長180cm、体重180kg 大河ドラマの“恰幅のいい武士”役で話題》俳優・米本学仁(42)を楽にさせた「山本耕史の納得のアドバイス」とは?

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 身長1m80cm、体重180kgの体躯を誇り、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で“恰幅のいい”伊豆の武士、工藤茂光役を演じた俳優の米本学仁さん(42)。工藤は源平盛衰記に「太っていて、戦で難儀した」という記述が残っているほどの巨漢だったようで、大河ドラマのプロデューサーも「とことん大柄な人にお願いしたい」と考えていたという。工藤は2月6日に放送された第5話「兄との約束」で片岡愛之助さん演じる北条宗時とともに伊東祐親の刺客により落命したが、その“圧倒的な存在感”はお茶の間に強烈なインパクトを残した。

 米本さんの俳優デビューは2013年。演技未経験ながら、忠臣蔵を題材にしたハリウッド映画『47RONIN』で、主演のキアヌ・リーブスとともに戦う侍に大抜擢。以後、ハリウッドを中心に活動を続け、今回、満を持して大河初出演となった「逆輸入俳優」の素顔とはーー。(全3回の1回目/2回目を読む)

太っちょの僕にぴったりじゃないかということで白羽の矢が

 大河ドラマのオファーをいただいた時はびっくりしました。2021年の年始に抱負を書き初めしたとき「大河」と書いていたのですが、本当に叶ってしまうとは。是非やらせてください! と即答しました。

米本さん ©文藝春秋 撮影・宮崎慎之輔

 僕が演じた工藤茂光は源頼朝の挙兵に参加した伊豆の武将。石橋山の戦いで命を落とすのですが、「肥満体だったため思うように走れず、足手まといになることを嫌って自害した」という説も残っているそうです。

 僕がこの体型で演じると、そうである必要がない役であっても、どうしても「太っちょ」というキャラクターがついてくる。でも今回は、体型についてのエピソードが残っている歴史上の人物がいて、太っちょの僕にぴったりじゃないかということで白羽の矢が立った。初めてのことです。

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」公式HPより

坂道で汗だくで足がもつれた

 演じるにあたって茂光の足跡を辿ったのですが、同じ体型だからこそ気づくこともあります。茂光の居城だった狩野城の本丸にたどり着くまでに坂道があるんですが、これが僕にとっては結構キツかった。そんなに暑くない時期に行ったんですが、汗だくで足がもつれて。茂光もそうだったんじゃないかなって思いを馳せたりしました。

 実在する人物なので、どんな人で、どこで生活し、どういう人と会って、どう死んでいったか、できる限り調べて、人となりを感じようとしました。