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“盛り土”前所有者「独自の調査結果を発信する」と言うも…遺族「自分は悪くないは通用しない」 熱海市・土石流災害

source : 提携メディア

genre : ニュース, 社会

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前土地所有者は2006年に35万坪を購入した

前土地所有者:
別荘地ですね。当時は中国資本がものすごく力がありました。私は100mおきにミニ公園をつくり、そこにシューベルトが丘、バッハが丘、モーツァルトが丘と名前を付けて、そこの公園に行くと常に...例えばシューベルトの音楽が流れている。そういうロマンがあったんです。僕の構想には。
外国人から見たら東京、大阪というイメージがまずありますよね。またはスカイツリー、富士山と同じように温泉の代名詞は熱海なんです。だから世界の熱海なんです。それを大切にしたかった

 

繰り返された違反行為の責任は

構想の中で別荘地の入口にあったのが、土石流で崩落した谷だ。
盛り土の造成は、その傾斜を緩くするために始められた。
しかし…

2011年に撮影された盛り土

難波副知事:
前所有者が熱海のあの地区で本当にいろいろなことで違反行為を繰り返し、かなり対応に日々時間を取られていたことが確認されました

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熱海市・斉藤市長:
規制の弱いエリアに、悪徳業者が流れていく状況が存在することは否定できません

 

前の土地所有者が申請を出した盛り土の造成は、当初から行政指導が繰り返された。作業が始まってからも、木くずの混入や安全対策の不備などが相次ぎ判明した。

(Q.自身の指示や関わりは)
前土地所有者:

全くないです。許可については適正におりているじゃないですか。実行為は当社でやっていませんから。【会社名】という会社に(土地を)貸しているわけです。その会社がやっていること。だから私の方はどういう風にやるとか。あくまで許可証、図面を渡して貸しているわけだから。やっているのは【会社名】ですから

 

計画では盛り土の高さは15m、土砂の量は3万6000立法メートルだった。
しかし災害後、高さ最大50m、土砂は7万立方メートルあったと推定されることが県の調査で判明している。

盛り土があった場所 静岡県熱海市

前土地所有者:
3万6000立方メートルと言うのは借りた人が入れて良い量ですよと、決まっている訳だから。私が関知する必要がないでしょ、そんなものは
(Q.推定7万立方メートルを知ったのは災害後か)
そうですよ
(Q.だれから聞いたか)
ニュースです。行政とも話をしていない。災害後、誰とも話していない
(Q.ニュースで見たときの心境は)
まあ複雑な心境でしょうね、はい