産廃が埋まった土砂で盛り土をした結果、豪雨で決壊して大規模な土石流が発生、観光地として著名な「熱海」の名声もろとも押し流してしまいました。

 神の御許に召された、亡くなられた付近住民の方の魂に平安があらんことを心よりお祈り申し上げます。

 私自身も父親が金属輸出入や電気製品の小さな貿易商を営む傍ら、産業廃棄物事業(中間処理業)を手がけていたこともあって、熱海に限らず静岡県周辺や北関東といったあたりの不思議な産廃業界についてはかねて思うことがありました。

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©文藝春秋

 本来、本件はソーラーパネル設置関連は電気事業法で経済産業省が、林野開発・造成に関しては農林水産省が管轄し、環境管理は静岡県が、事業の届け出や監理は自治体である熱海市が担当するものです。

 ところが、環境問題となれば俺の出番だぐらいの勢いで環境大臣の小泉進次郎さんが横から出てきてさっそくゴチャゴチャになる展開になっており、みんな困っているわけでございます。

太陽光発電、立地規制も検討 熱海土石流で小泉環境相(共同通信)
https://nordot.app/784993578694410240?c=39546741839462401

事態調査に乗り出すことに

 静岡県は、当初知事の川勝平太さんが出てきて「問題ない」と言い始め「天変地異の天災の新しい形」などと問題の早期幕引きを図ろうとしていました。何してんだよ。関係者の間で「駄目だこりゃ」という空気が流れ始めたのもつかの間、難波喬司副知事が出てきて事態調査に乗り出しました。

 その後、近隣住民とのトラブルが過去に沢山発生していたことや、実際に災害が起きて住民が亡くなってしまった以上はやっぱりアカンということで、過去の静岡県や熱海市の行政責任も含めて「一切隠さず」検証するぞという話になりました。地域住民の安全を考えたら当然のことであって、一刻も早く真相究明してもらいたいという気持ちも強くあります。