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 インタビューの中でゴーン被告は、また、電気自動車の将来を見抜いていたのはテスラのイーロン・マスク(テスラ創業者)と自分だけだ、と誇る。

「パリジャン」のジャン=ミッシェル・サルバトール編集長もインタビュー記事に寄せて電気自動車についてのゴーン被告の慧眼を認め「このビッグバンに参加しなかったことに対する彼の無念さが伝わる」という。

 ただ、フランスのジャーナリストに尋ねてみたが、経営者としての評価については簡単には言えないという。はっきりしているのは、貪欲すぎた、やりすぎた、ということだ。

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「フランスでは、傲慢で権威主義的で貪欲な大企業経営者のイメージが彼の肌に張り付いている」(ペロリー記者)

2003年、当時の英国首相ブレア氏(左から2番目)と握手 ©共同通信社

「カルロス・ゴーンの状況についてのフランス人の見方」という世論調査の結果は…

 インタビューの中でゴーン被告は、アメリカのゼネラルモーターズを引き合いに出し、次のように述べている。

「(ゼネラルモーターズの)メアリー・バーラは3500万ドル(3100万ユーロ)を稼いでいるのに彼女については何も言われません。彼女は1つの会社を経営、私は3つを経営しているのに受け取っていたのは彼女の給料の半分ですよ。それなのに、私が貪欲だったと言うんです!」

 だが、フランスはアメリカではない。

 2016年に700万ユーロ(約9億円)のゴーン氏の報酬がルノーの株主総会で否決されたことがあったが、フランス人は、法外な報酬には厳しい。世論調査でも7割が経営者の報酬に法的制限をつけることに賛成している。

 レバノンへの逃亡後、2020年1月にゴーン被告は世界中の報道機関を集めて記者会見を行った。そのすぐ後に、RTLラジオとテレビ局M6のためにハリス社がおこなった「カルロス・ゴーンの状況についてのフランス人の見方」という世論調査がある。