ロシア軍の侵攻による危機に、支援を呼びかけるウクライナ人女性。この女性の動画に日本語の字幕をつけて発信したのは、友人で、現在ポーランドに住む長野・千曲市出身の男性だ。「小さな声に耳を傾けてほしい」と訴えている。
隣国ポーランドに避難したウクライナ人女性が動画で訴え
キエフ出身・アナスタシア・リトフカさん(YouTubeより):
皆さま、ウクライナのためにできる全ての行動をお願いしまます
英語で淡々と訴えかける女性。首都キエフ出身のアナスタシア・リトフカさん(31)だ。動画は日本時間の2月27日深夜、撮影された。
リトフカさんはロシア軍侵攻の1カ月ほど前、隣国ポーランドのヴロツワフに避難してきた。
家族はまだキエフにいて、兄はポーランドとの国境に近い町で、銃を手に戦っていると言う。
キエフ出身・アナスタシア・リトフカさん(YouTubeより):
私の家族や友人、親戚はロシアのミサイル攻撃を恐れ、地下に避難しています。一般市民が銃を取り、自分のふるさとを守るために立ち向かっています。それで十分戦えるわけではないと知りながら。
ウクライナの一般市民、ウクライナ軍はあきらめません。祖国のために戦っているのですから
動画に日本語字幕を付けて投稿
日本人に見てほしいと、リトフカさんの動画に字幕をつけて「YouTube」に投稿した人がいる。千曲市出身の坂本龍太朗さん(36)。
ポーランドの首都ワルシャワで日本語学校の教頭をしていて、学生を連れて友好関係にある坂城町と交流を重ねている。
坂本さんは原発事故の支援をする「チェルノブイリ連帯基金」の活動などを通じて東欧に関心を抱き、ベラルーシの大学に留学。その後、ポーランドの大学院に進んだ。リトフカさんはその時の友人だ。
「小さな声に耳を傾けてほしい」
ポーランドから動画を投稿・坂本龍太朗さん:
日本で流されるニュースは大まかな戦況や何がいつ起きたかで、本当に大事なのは、その人がどんなことを求めているか。小さな声こそが大事だと思うので、ぜひ耳を傾けてほしい