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〈災害は今日起きるかも〉スマホの充電から家電製品の利用まで…いまこそ検討したい「ポータブル電源」の選び方

〈災害は今日起きるかも〉スマホの充電から家電製品の利用まで…いまこそ検討したい「ポータブル電源」の選び方

2022/03/11
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日本向けの自社ページを用意しているメーカーの製品を選ぶべき理由

 もうひとつ、こうした製品を選ぶにあたって、重要なのは信頼性です。Amazonなどで検索しても、ポータブル電源はさまざまなメーカーが取り扱っており、大幅な値引きセールも繰り返し行われています。これまでまったくポータブル電源を買った経験がないと、ついつい「安いしこれでいいか」となりがちです。

 もっとも、こうしたポータブル電源は怪しい製品も多く、信頼できるメーカーの製品を選ぶことは非常に重要です。過充電や過放電の防止、過熱保護といった安全性の高さをさかんにアピールしている製品であっても、いざ故障や不具合が発生した時に問い合わせに一切の返信がなかったり、的外れな回答をよこしてくるようだと話になりません。

 特にポータブル電源は、廃棄時に原則としてメーカー回収になるため、怪しいメーカーの製品を選んでしまうと、購入から数年経って廃棄する段階になって、メーカーの窓口が消失していて連絡がつかないといった事態に陥りかねません。自治体によっては危険ゴミとして回収に応じてくれる場合もありますが、どのような性質の製品か分からなければ、自治体としても可否の判断が難しくなってしまいます。

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 そのためポータブル電源を選ぶにあたっては、少なくとも購入時点で、ECサイトの販売ページ以外に、メーカーが日本向けの自社ページを用意していることを確認することをおすすめします。この点をしっかりと押さえておけば、故障や修理などのサポートを受ける場合も、将来的に廃棄する場合も、困る確率は低くなるはずです。

Ankerは自社サイトでモバイルバッテリーおよびポータブル電源の無償回収を受け付けています。専用の回収キットを送ってくれますので手軽です(https://www.ankerjapan.com/pages/recycle
多くの製品は車載プラグからの充電にも対応しています。写真は「Jackery 240」

機種による細かな違いも要チェック

 最後に、定格出力や容量がほぼ同じポータブル電源でも、メーカーによって機能面でどのような違いがあるのかを見ていきましょう。今回は前述の「小型モデル」にあたる、Jackeryの「Jackery 240」と、Ankerの「Anker 521 Portable Power Station」を例に紹介します。