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「カムカム」轟監督役・土平ドンペイが感動した安達祐実 「これやねん!」の演技とは

#2 独占告白2時間「僕の“大部屋時代”」と「共演者の素顔」

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川栄李奈・安達祐実の素顔

――ひなた役の川栄李奈さんとは?

「アイドル時代からよく知っているし、初めて会った時に『京都に当分住むんでしょ?』という話をしました。お子さんがいらっしゃるのも知っていたから、『おひとりですか?』と聞いたら、『子どもは来週やってくるんです』とお母さんらしく嬉しそうに言っていましたね。『良かったですね、数カ月に渡るから家族一緒にいられたほうがいいですよね』といった話をしました。アイドルという川栄さんではなく、一人の女性であり、お母さんというイメージを受けました。でも、役を演じているのを見ると、お母さんの素顔とは違って、可愛らしいなぁと思う。やっぱりそこはそう見えるような演技をされていました」

ひなた役の川栄李奈とはAKB時代からの仲

――安達祐実さんとは、監督と女優という関係の役柄でした。

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「本郷君や松重さんと違い、安達さんは初めてご一緒しました。子役の時からずっと見ていたし、可愛らしいなとずっと思っていたので会えたのが嬉しかったですね。最初のシーンはすみれが轟に色々注文を付けるシーン(16週77話)。どういう風に来られるか分からなかったので、実際現場でテストをやってみてからやなという部分もあった。でも、僕の考えていた通りですごい演じやすかった。役者として同じような感覚を持っているから同じようになったのかなと。本を読んでしっかりそのシーンを理解すると、突拍子もないことにはならないもの。芝居が終わった後、こっそり『今日お会いできるのを楽しみにしていたんです。すごいやりやすかったです』と言ったら、『そうですか、ありがとうございます!』と言ってくれました(笑)」

――安達さんの演技のどこに凄さを感じましたか?

「すみれに無茶ばかり言われて、川栄さんと本郷君2人をセットから出した後、安達さんがボソっと言う『あれが轟さんが初めて監督した作品よね』のセリフのトーンとか、『これやねん!』と思いながら、僕も(演技を)受けていました。あれを聞いて『覚えてくれていたんや……』と気持ちが急におセンチになって、逆におセンチになりすぎて、監督に『ドンペイさん、そこまでおセンチになりすぎなくていいです』と言われて、『ああそうだな、今なんか本人に戻っていたわ』と我に返りました(笑)」

ひなたの憧れ・美咲すみれ(安達祐実/NHK番組公式ホームページより)