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連載シネマチャート

弟が未亡人と結婚、兄は義妹に嫌がらせを繰り返し…兄弟関係に生じた“歪み”とは 「パワー・オブ・ザ・ドッグ」を採点!

シネマチャート

〈あらすじ〉

1925年、米北西部モンタナ州。威圧的だがカリスマ性に満ちたフィル・バーバンク(ベネディクト・カンバーバッチ)と、物静かで心優しい弟のジョージ(ジェシー・プレモンス)は、大牧場を共同で経営して25年になる。2人とも独身だったが、ジョージが未亡人のローズ(キルスティン・ダンスト)と結婚し、バーバンク家へ迎え入れたことで、兄弟の関係に歪みが生じる。2人の結婚が面白くないフィルはローズに嫌がらせを繰り返し、ローズは心労からアルコールに依存していく。フィルは、ローズの息子のピーター(コディ・スミット=マクフィー)に自身の秘密を知られたことを機に、ピーターへの態度を変え、距離を縮めていく。

〈解説〉

Netflixオリジナル映画。『ブライト・スター いちばん美しい恋の詩』のジェーン・カンピオン監督・脚本作。男女4人の緊迫した関係を描く心理サスペンス。第94回アカデミー賞で作品賞ほか計11部門12ノミネート。128分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆贔屓のB・カンバーバッチ。モンタナの牧場主という意外な役柄。不穏な空気。スッキリとはしないが、妙に心に残る。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★★生硬なタッチがたまに混じるが、抑圧と昂揚の落差が強力。もっと強いのは、観客に麻酔をかけるカンバーバッチの芝居。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★☆☆同性愛がクローゼットだからこそ繊細な印象のカンバーバッチが無慈悲な牧場主を演じたか。呆気ない結末に切なさ倍増。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆『ブロークバック・マウンテン』等の成果を踏まえた西部劇フォームの更新。全科目合格点を叩き出した現代映画の優等生。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★★紙の花、サドル、手袋、丘の中腹の影、縄。致命的な地方主義と性的境界を題材に米文学を丁寧になぞる滑らかな映像。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
Netflix映画『パワー・オブ・ザ・ドッグ』独占配信中

『パワー・オブ・ザ・ドッグ』(米)
https://www.netflix.com/jp/title/81127997

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