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AV女優を始めた途端、野球選手から連絡が…

――50人というのはお付き合いしたわけではなくて?

澁谷 50人の方と経験しようと目標を決めていたんです。人脈は多い方だったので、私が拒否しない限り関係は持てたんですよね。

 性行為って世間的には気持ちいいと言われているけど、何度経験してもなかなかその良さがわからなくて。

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――行為自体好きではなかったけど、AV女優を仕事として選んだと。

澁谷 ちょうどその頃に、AV女優の話が来たので、AV女優になれば行為の良さがわかるのかなって。男優さんはプロなので、そういう方とすれば、何か変わるんじゃないかって期待していました。

 

 男優さんと言っても全員がすごく上手いわけではなくて、かなり差があるんです。攻めが得意の人もいれば、受け身が得意の方もいて。いろんな作品を撮影していく中で、徐々に行為の良さがわかって、楽しめるようになりましたね。

――女であることで苦しんだ記者時代と比べて、AV女優はいかがでしたか。

澁谷 記者時代は、「女であること」がすごく辛かったんですが、AV女優の仕事をしてからは、すごく楽になりました。「女だからやっています!」と振り切れたほうが落ち込まなくて済んだので。違法アップロードだったり、AV出演の強要だったりと業界の不健全な部分はあるので、全てが良いわけではないですけど、私にとってはこの仕事は「正解だった」と思いますね。

 

噂を聞きつけて連絡してくる人も

――元職場の方や友達から連絡が来たりしたのでしょうか。

澁谷 AV女優になった時に、それまで持っていた連絡先はほとんど消しました。私がいないところで噂されるのはいいんですけど、それが耳に入ってくるのが嫌だったんですよね。

 デビューした途端に昔の知り合いから連絡が来るという話も業界で聞いていたので、連絡先を消したことでリセットできてよかったです。ただDMで、昔一緒に仕事をした野球選手から連絡が来ました。無視しましたが、噂を聞きつけて連絡してくる人は結構いますね。

 元職場がメディアなので、すぐに私の話は入ってきたと思いますが、特別何か連絡がきたわけではないです。デビューの時は「元東スポ記者」であることは隠していたんですけど、のちに公開することになって、それで取り上げられることも増えたので、その肩書きはありがたかったなと思っています。

撮影=平松市聖/文藝春秋

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