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やられたらやり返す、伏線回収の連続…「立浪ドラゴンズ」はなぜこんなに面白いのか

文春野球コラム ペナントレース2022

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立浪監督は「一番お手本とする大人」

 立浪監督には解説者時代、大変お世話になりました。僕なんかが言うのはおこがましいのですが、すごく気遣いができて、腰が低くて、礼儀正しい方です。ちゃんと僕とも目線を合わせて話してくれます。

 僕が一昨年、東京で初の主演舞台の本番2週間前に鼻の骨を折ったときは、かなりテンパってしまい、立浪さんならどこか良い治療院を知っているかもしれないと思い、お電話でいきなり「鼻折れちゃって、どうしましょう……?」と相談してしまったときも、「鼻かぁ。どこどこなら知り合いやでここに行き。言うといたるわ」と親身になって助けてくれるような方です。まさに僕の“名古屋のお父さん”のような方です!(笑)

 昨年秋にも一度食事に連れていっていただきました。自分では絶対に行かない懐石料理のお店でしたが、いつものように「なんでも食えよ!」とたくさん注文してくれて、リラックスした食事でしたが、最後はキリッと監督としての抱負をお話されていました。

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 優しくて明るくてフレンドリーだけど、ピリッとした緊張感があって礼儀を重んじる。それが立浪監督です。

 自分のような仕事をしていると、調子に乗って浮かれてしまうのが怖かったりしますが、立浪監督みたいに上り詰めた人が、まわりの人に分け隔てなく接しているのを見ると、僕はスターではありませんが、「スターになったらこうなりたいな」と思わせてくれます。一緒に町中華に行ったこともありますが、お店の人にも本当にフレンドリーなんです。まわりの人をいじるのも得意で、意外とMC体質だと思っています(笑)。

 とてもストイックな人でもあります。ずっと「またユニフォームを着るときのために、ボテッとしたおっちゃにならんよう鍛えていた」とおっしゃっていました。あのストイックさを見ていると、こちらの身が引き締まります。立浪監督は自分が一番お手本とする大人です。

 いったいどうやったらあんなオーラが出るんでしょうか。いつもサウナの水風呂から出たばかりのようにシャキッとしているんです。立浪監督は最高の仕上がった状態でドラゴンズの監督になられたと思います。

 気持ちの部分と現代野球のセオリーを良いバランスで組み合わせて、人間味があってドラマがある。それが今の立浪ドラゴンズです。これからドラゴンズは間違いなく強くなる。そんな確信があります。これからも目を離さず、全力応援していきます!

 

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