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体重57キロから…マックスで40キロ太った!

――確かに随分、外見は変わったと思います……。

五十嵐 芸能界をやめる手前から太り始めたんですよね。「芸能界を辞める」という話を事務所にしてから、どんどん太り出しました。トレーニングをする人って鏡を見て理想の自分をイメージしながらやるじゃないですか。それと同じで、テレビに出る仕事をやっている時は、無意識に自分の中でずっとセーブしていたんですね。

 俳優のときの体重が57キロでしたけど、食べる量とかもそんなに変わっていないのに、「辞める」宣言してからいきなり太り出したんです。マックスで……40キロ太りました。去年の夏に97キロまでいったんで。

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©️文藝春秋

 この商売をしていると、よく食べて、よく寝て、よく飲んでしまう。一番は朝食べるのがダメですね。夜の仕事が終わって朝から開いてるお店って、牛丼屋とかラーメン屋とかしかないんです。あと、お酒はシャンパンが一番太ります(笑)。

「好きだった」「見てました」…太った途端、女性は全部過去形で

――それだけ体重や見た目が変わると周囲の皆さんのリアクションも変わるのでは?

五十嵐 男性は昔からはあまりかわりませんね。でも、女性はすごいですね(笑)。太った瞬間……全部過去形ですよ! 「好きだった」、「『ROOKIES』見てました。めちゃくちゃ好きだったんですよ」って。「今は?」って聞くと「今も……好きですよ」なんて、お客さんに気を使わせちゃったりして(笑)。まあ芸能界にいてもこの身体だったら人気ないと思いますね。だからやっぱり見た目商売なんですよ。そう考えると、見た目ばかりで中身を見てもらえないんだなぁ……と。

 そりゃみんな狂いますよ。芸能人も、偉そうになりますよ。だって10代からみんな芸能界にいるわけですよ。新卒のADさんとかスタッフさんが24歳とかですよね。6、7歳も下のタレントにペコペコして、おかしくなりますよ。

 僕も、一瞬ありました。『ウルトラマン』が終わるくらいからモテだして、『ROOKIES』の時は調子に乗っていましたし、生意気だったと思います。でも、そこでグッて抑えられたのは、当時から芸能界以外の世界に触れていたからなんです。さっき言ったみたいに、バーで少しだけ手伝っていたので、そこでいろいろ教えてもらえた。結果として芸能界をやめることになったんですが、決して後悔はありません。

©️文藝春秋

 物腰柔らかく、ときには自虐ネタで笑わせてくれた五十嵐さん。芸能界という華やかな世界を離れて、今後、五十嵐さんはどこを目指していくのだろうか? 過去の名優たちの思い出とともに、これからの夢や現在の悩みも語ってくれた。

インタビュー撮影=宮崎慎之輔/文藝春秋

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