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「ヌードも撮ってもらいなさいよ」秘書の初出版に瀬戸内寂聴が大興奮したワケ

『遺す言葉 「寂庵だより」2017‐2008年より』より #2

2022/04/16
note

「ヌードも撮ってもらいなさいよ」

「またとない機会だから、ヌードも撮ってもらいなさいよ」と、私まで興奮してしまった。しかも篠山さんが、わざわざ寂庵へいらして下さるという。

 更にケッサクは、まなほがいつもチョコ、チョコと描く漫画が、本の間にイラストとして採用されていることだ。大きな表紙の帯をめくると、本の表紙にも2人の笑顔や愛犬のヨルルや、カエルやネコが漫画風に描かれている。

51歳で得度した寂聴氏 ©文藝春秋

 篠山さんの写真も、まるでどの頁を開けても「まなほオンパレード」である。

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 本の題は『おちゃめに100歳! 寂聴さん』である。私のスイセンの言葉は、帯に白ぬきで入っている。

「読んだ人は、笑いすぎて、お腹がすき、食べすぎて、幸せになる。瀬戸内寂聴」

 どこを開けても読んでも私はにやにやしてしまう。もうすでにテレビの取材もあれこれ来ているし、近く、私の講談社の長篇(もしかしたら最期になるかも)『いのち』も出版されるので一緒に宣伝に出かけることになるだろう。

 どうやら結婚式には出られそうもないので、処女出版のこの本でお祝いとしよう。

 まなほ よかったね、おめでとう!!

「ヌードも撮ってもらいなさいよ」秘書の初出版に瀬戸内寂聴が大興奮したワケ

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