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「一攫千金」を狙うには厳しい世界に…?

 元芸能人とかならデビュー作で1000万円以上貰えると聞いたことがありますが、一般的にはデビュー作でも100万円ちょっと。しかも事務所と折半です。自分からメーカーにガンガン売り込んで本数をこなせば月収100万円ぐらいはいくでしょうが、例えば1日で1本を撮影する場合、拘束時間は朝6時から夜22時ぐらいまで。しかも休憩もほぼなく、肉体的には超ハードスケジュールです。そのため、周りでは高級ソープやキャバクラに出戻りする子が多いです。

 身バレのリスクも含めれば、割にあう子はほとんどいないでしょう。今回の高校生AVの問題にしても、『騙されて……』というよりは一攫千金のつもりで自分から業界に飛び込んできた高校生が『思っていたほど稼げない』となってしまうケースの方が起こりやすい気がします。

 ちなみに応募時に面接シートを提出するのですが、そのなかで親の職業を記載する欄があります。1度目の面接のとき、正直にある大企業の名前を書きました。すると面接官に『本当に親は大丈夫なの?』としつこく確認されました。知り合いの看護師も『勤務先にバレたら大変じゃない?』とAV以外の業界を勧められていました。成人でも『勝手に出された』など後からトラブルになることが多いらしく、面接で“危険因子”は排除するようです」(前出・AV女優)

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歌舞伎町などの繁華街では甘い言葉で勧誘するスカウトも ©文藝春秋

 別の現役AV女優もこう話す。

「私が新宿でスカウトされた時には、『うまくいけば月何百万円も稼げる』とか、『下着やカラコンなどの自分のブランドが作れるようになる』とか、『恵比寿マスカッツのようになれる』などと散々説得されましたが、そんな成功は本当の一握り。また、スカウトからは『プロの人がメイクするから普段の顔とは全然違うし、身バレはしないよ』と言われましたが、男友達から『君でしょ? 辞めた方がいいよ』みたいな面倒くさい連絡がよくきますし、全然、バレますね(笑)」

 “高校生解禁”に揺れるAV業界。こうした懸念は杞憂に終わるのだろうか?