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「朝起きたら奇跡で痛みが消えていないかな、なんて妄想していた(笑)」 斎藤佑樹(33)が「メンタル、強い」と周りに思わせるワケ

斎藤佑樹さんインタビュー#1

2022/04/24
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 2021年秋に、11年間の現役生活に終止符を打った、元日本ハム投手の斎藤佑樹さん(33)。汗をマウンドで拭う姿が「ハンカチ王子」と呼ばれ、一世を風靡した2006年夏の甲子園から、16年が経った。「株式会社斎藤佑樹」の設立や、全国の高校球児の取材、CM・バラエティー番組への出演など、多方面で活動を始めている斎藤さんに、今後の展望について話を聞いた。(全3回の1回目。2回目3回目を読む)

「株式会社斎藤佑樹」に名前を冠した理由を語る斎藤さん

◆ ◆ ◆

これからの人生は一人で切り拓くという覚悟

――昨年秋に11年間の現役生活に終止符を打たれてから半年余り。毎日、ご多忙な生活を送られているようで。

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斎藤 それほどでもないですけど、まあ、確かに毎日誰かにお会いしている感じではありますね。色んな方面の方々、あるいは企業、自治体などから講演やイベントの依頼、提案などもいただいたりして、お陰様で刺激的な毎日を過ごさせていただいています。

――全く新しい世界に踏み出し、戸惑うことはありませんでしたか。

斎藤 それが全くないんですよ。むしろ毎日が楽しくて(笑)。経営者の方だったりIT技術者、アーティスト、医療関係者などこれまで接してこなかった方々にお会いすることが多く、彼らの話や発想がとても面白い。勉強になるし、刺激もされるしで、僕自身も色んなアイディアが湧いてきますね。

――引退してすぐ「株式会社斎藤佑樹」を設立しました。直球ど真ん中の社名ですね。

斎藤 自分の名前を会社名にするのは正直抵抗があったのですが、これからの人生は一人で切り拓くという覚悟を込め、この名前にしました。

 これまで早稲田実業、早稲田大学、日本ハムファイターズという組織にずっと守られてきて、引退後もマネジメント会社に所属して守ってもらうという方法もあったのですが、これからは自らの手で人生を切り拓いてみたいと思ったんです。

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