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「失礼ながらマイペースでいささか無愛想」な愛子さまが外交官時代の雅子さまに似た優しい雰囲気を醸し出されるまで

2022/04/24
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「生命の誕生はなんて神秘的で素晴らしいことか」「生まれたての子どもの生きる力を目の当たりにし、子どもというのは生きるために、そして親に愛されるべくして生まれてくるんだということを強く感じました」とも述べた。

 愛子さまは今回の記者会見で「生んでくれてありがとう」と述べたが、この言葉は、20年前の母雅子さまの感想に呼応した、娘から母へのメッセージである。

「生まれてきてありがとう」と記者会見で雅子さまは涙ぐまれた(2002年4月2日) 宮内庁提供

 関係者によると、雅子さまは、生命の大切さや神秘さに、とても敏感な子どもだったという。

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 中学高校と、命の尊さを教えるカトリック系の女子校で学んだが、それ以上に、小さい頃からずっと自宅や学校で、動物を育てて来たことが大きいと思う。

 モルモット、ハツカネズミ、カメレオンや蚕まで自宅で育て、世話をした。蚕は、絹糸を繭から取る段階では殺さなくてはならないが、雅子さまはそれがつらくて、全部、成虫の蛾にしてしまっている。小学校の卒業文集には「じゅう医さんになりたい」と書いているが、その後、獣医になった知人から、獣医になるためには動物の病気の研究で多くの動物の命を犠牲にしなければならない、と聴かされ、断念している。

「男子を産む」という責務

 皇太子さまとの結婚を受諾する段階で、雅子さまは「皇太子妃」の責務をよく自覚していたという。男子のみに皇位継承権がある天皇家では、「男子を産む」責務がある。わかっていたからこそ、考えに考えた末、覚悟の上で、プロポーズを受諾した。赤ちゃんは何人でも産む心づもりだったようだ。

 元朝日新聞記者・皇室担当の斎藤智子氏による「愛子さま20歳のお覚悟」の全文は「文藝春秋」2022年5月号と「文藝春秋 電子版」に掲載されています。

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愛子さま20歳のお覚悟
「失礼ながらマイペースでいささか無愛想」な愛子さまが外交官時代の雅子さまに似た優しい雰囲気を醸し出されるまで

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