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【山形中1女子イジメ自殺事件】第三者委員会が調査結果を発表 「イジメがあった」と認定も、遺族は目に涙をため「納得できません…」

【山形中1女子イジメ自殺事件】第三者委員会が調査結果を発表 「イジメがあった」と認定も、遺族は目に涙をため「納得できません…」

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 2021年2月12日、山形県酒田市立第一中学校に通っていた石澤準奈さん(当時13歳)が、自ら命を絶った事件。遺族が訴えていたイジメの存在、自殺との因果関係について、調査にあたった第三者委員会がついに「イジメがあった」と認定し、2022年4月16日に遺族に報告していたことが文春オンラインの取材でわかった。

 準奈さんは生前、クラスメイトから「死ね」「キモい」などと書かれた手紙を複数回にわたってげた箱に入れられるなどの嫌がらせを受けており、準奈さんの母親は学校に対してアンケートを通じて「これらの行為はイジメにあたるのではないか」と訴えていた。しかし酒田市の教育委員会が事実調査に乗り出した際、学校はその“隠蔽”を図った疑惑も浮上していた。

亡くなった石澤準奈さん

イジメの存在すら認められなかった1年間

 準奈さんの自殺から1年以上が経過してようやくイジメが認定された形だが、準奈さんの母親は「今回の調査で準奈がイジメられていた事実が認定され、それが『自殺の要因の1つ』であることが認められました。しかし結論としては、自殺の主要な原因がイジメであることまでは認められなかった。この結論には全く納得できません」と語る。1年以上に及ぶ戦いの結末は、遺族にとって苦いものとなってしまった。

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※本記事ではご両親の許可を得た上で、準奈さんの実名と写真を掲載しています。編集部も、準奈さんの死の真相解明の一助になることを願い、可能な限り事実に忠実なかたちで伝えるべきだと考え、実名と写真の掲載を決断しました。

準奈さんの葬儀は2021年2月16日に行われた

 2021年2月の準奈さんの自殺以降、当初から事件の調査を行っていたのは酒田市の教育委員会だった。しかし教育委員会は生徒や教師への聞き取り調査の結果として「直接的に嫌がらせや攻撃を受けていたという状況は確認できなかった」と、イジメの存在を認定しなかった。