「洗い流さないトリートメント」「ヘアオイル」「バーム」…整髪剤、なぜカタカナの商品名が無限に増えるのか

セット力のある「ワックス」「ヘアクリーム」「グリース」「ジェル」

• ワックス

　ふんわり感や束感をキープするセット力を持つため、ショート～ミディアムに適しているスタイリング剤です。そのため男性が利用することが多いです。

　ワックスは、セット力に比例して番号付けされ、商品の多くは1から10に向かってセット力が強くなります。例えば、10のハードワックスは、一度付けると指が通らないほど硬くセットされるようになります。そのため髪質やヘアスタイルによって、美容師がオススメする種類が変わることが多いです。

• ヘアクリーム

　束感を作りやすく微力なセット力があるため、主にミディアム～セミロングに用いられます。

　ヘアオイルとワックスの中間に位置していて、ワックスの“弱”と同じくらいのセット力を持ちます。ですが、ショートヘアのセットに向いているワックスに対し、ミディアムやセミロングヘアのセットに向いているため、そうした“微妙なニュアンスの違い”を捉えた呼び名であると言えます。

• グリース

「水溶性ポマード」のことで、強いツヤ感とセット力のあるワックスです。「ポマード」と言えばロカビリースタイルに用いられた整髪料。旧来の油性ポマードは髪に残留しやすいデメリットがあった一方で、近年は水溶性に改良されたことで、デメリットが解消されました。

• ジェル

　整髪料の中でも群を抜いてガッチリ固まるので、一度セットすると一日崩れることがありません。また艶が出るので、清潔感を演出することができます。そのことから、ビジネスシーンで用いられることが多いです。

　ジェルはゼリー状で、液から水分が揮発すると固定されます。キープ力が強い反面、一度固定されたヘアスタイルは、洗い流さないとやり直すことはできません。