日誌をつけて自分の痛みを把握する
ほかにも「頭がふわふわして集中できない」、「しっかり寝たのに眠気に襲われる」など、ちょっとした体の変化も気象病の予兆を示している場合が多いので、“具合が悪くなる予感”も併せてチェックしておきましょう。
こういった痛みを記録する日誌を1か月ほど続けてみてください。1か月を目安とするのは、自分の体のリズムを把握すると同時に、晴れ、曇り、 雨、 といったさまざまな天気の変化も十分に観測することができるからです。
ていねいに書こうとすると日誌をつけること自体が苦痛になってしまいますので、内容に関してはメモのような箇条書きで問題ありません。ちょっと時間ができたときなどに、スマートフォンのメモ機能や手帳などに書いてみましょう。なによりもまずは日誌をつけ続けることを心がけてみてください。
もし自分で日誌をつけることができない場合、たとえば小さい子どもであれば、そもそも自分の不調をうまく言葉であらわせないことも多いので、そういうときには親御さんが一緒になって、あるいは育児日誌のような感覚で日誌をつけてあげましょう。
こうして1か月ほど日誌を続けていると、天気と痛みの関連性が明らかになり、自分のなかでも具合の悪くなるパターンが見えてきます。
気象病の症状、とくに急性の痛みをやわらげるためには、薬を飲むタイミングを適切に計る必要がありますので、自分自身の痛みを見える化することにはとても大きな意味があるのです。
日誌をつけるとわかってくるのが、自分の体調がいつのタイミングで悪くなるのかということ。天気が崩れる前日の人もいれば、2、 3日前の人もいるでしょうし、なかには天気が回復してくるときという人もいるでしょう。
タイミングがわかれば、事前に対策を施すことで症状をやわらげることもできますし、まったく症状が現れない状態にできることもあります。
まず、気圧の影響を受けやすい人のための対策を紹介しましょう。
気圧の影響を受けやすい人は、内耳にある気圧を感じるセンサーが敏感に反応するようになっています。そのため、わずかな気圧の変化でも症状が現れてしまうのです。
原因は、内耳の血行不良。症状が現れるタイミングの前に血行をよくしておけば、内耳のセンサーの感受性が下がり、気象病の症状をやわらげることができます。