「なんだか体調がすぐれないと思ったら気圧が下がっていた」「雨の日の前日は頭が痛い」など、天気の変化によって体に不調が出る人は多く存在している。
ワケのわからない体調不良よりは、原因が天気だとわかっている方がよっぽど安心である。しかし、「天気は変えられないから仕方ない」と不調を軽減することをあきらめてしまっていないだろうか。
ここでは、“天気痛ドクター”として様々なメディアで活躍する医学博士・佐藤純さんの『1万人を治療した天気痛ドクターが教える「天気が悪いと調子が悪い」を自分で治す本』(アスコム)から一部を抜粋。気圧の影響を受けやすい人がすぐに実践できる4つの対策を紹介する。(全2回の2回目/前編に続く)
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体の不調は天気の影響を受けているかもしれない。そう気づいたときに、まずやるべきことは、天気の変化と症状の関係を客観的に把握することです。そのために、私は患者さんたちに「日誌」をつけてもらうようにしています。
その症状が出るのは、いったいいつ、どのタイミングなのか?
急性の痛みを未然に防ぐためには、痛みが出てからでは遅いので、 「これから痛みが出そう」というタイミングを覚えておく必要があります。
天気が崩れるときに体調を崩すのであれば、はじめに違和感が出るのは雨が降る1時間前なのか、1日前なのか、あるいは2、 3日前なのか。
また、多くの人は気圧の下がるタイミングで頭痛などの症状をうったえますが、対照的に気圧が上がるタイミングで体の調子が悪くなる人も一定数います。
こればかりは個人差があるので、やはり自分の体のリズムは自分にしかわかりません。そのためにも痛みを日誌として記録することをオススメしています。
痛みを日誌で見える化する方法
では、実際に日誌をつけてみましょう。
記録するのは、次の6項目です。
(1)日付
(2)天気予報
(3)実際の天気
(4)気圧
(5)痛みを感じた場所
(6)痛みの強さ(度合)
(4)の気圧を調べるのが難しければ、スマートフォンのアプリなどを活用してみてください。これらに加えて、「薬を飲んだ」、「運動をした」、「ストレスを感じた」など、その日で補足すべきことがあれば、一言メモとして残しておきます。
(5)の痛みを感じた場所や(6)の痛みの強さ(度合)に関しては、ハッキリとした痛みでなくても構いません。なぜなら、めまいや耳鳴り、生あくびといった些細な症状も気象病の可能性を示唆しているからです。