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「正統派アナウンサーではない負い目みたいなものがずっとありました」内田恭子(45)が向き合い続けた“コンプレックス”

「正統派アナウンサーではない負い目みたいなものがずっとありました」内田恭子(45)が向き合い続けた“コンプレックス”

内田恭子さんインタビュー#2

2022/05/07
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「やっぱりアメリカの中ではマイノリティのアジア人だったし…」

 

――昔、内田さんが「私は自分が大好きなんですよ」とコラムに書かれているのを拝読して心に残っているんですが、その気持ちに変わりはないですか。

内田 好きというか、人並み以上に自己肯定感が強いのかもしれません。

 振り返ってみると、小学5年から高校2年までアメリカで過ごす中で、私はやっぱりアメリカの中ではマイノリティのアジア人だったし、そこで物事をマイナスに考えはじめると何もできなくなっちゃうんですよね。

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 だから、「いいじゃないアジア人で。それが私なんだから」と、すべてを自分のアイデンティティにしていくというかたちで、自分なりに自己肯定感を養っていったのかもしれません。

 フジテレビに入ってからも、周りや世間はアナウンサー同士を比べたりします。でも私にとってそれは不要な時間で、周りと比べるくらいなら自分自身を見ていたほうがいいな、と思ってここまできました。

 

――今でこそ「自己肯定感」というキーワードは当たり前に聞きますが、内田さんは15年前から「自分最高!」と繰り返し言われていました。

内田 そんなに繰り返し言ってましたか。気持ち悪いですね(笑)。

 ただ、いくら自分好きな私でもめげそうになったり鬱々としたりすることもあって。そういう局面に出くわした時、アメリカだと当たり前のようにカウンセリングという方法があるんです。私の通っていた学校にもスクールカウンセラーがいて、「最近どう?」と何でもないときにも話を聞いてもらって、当時は本当に心の支えになりました。

 それでコロナを機に、アメリカの大学のオンライン授業に参加しています。子育ても落ち着き、この齢になって改めて「学ぶ」楽しさを感じています。

――今日の取材は『すぽると!』のオンエア時間ほどではないですが、ちょっと遅くなってしまいました(※取材は20時頃に行われた)。2人のお子さんは今?

内田 母が見てくれています。下の子は部屋にテントを立ててそこで暮らしているので、私もこれからテント村に帰ります(笑)。

 

写真=山元茂樹/文藝春秋

◆◆◆

 内田恭子さんが親善大使を務める「古伊万里再生プロジェクト」。近日、展覧会が開催されます。

【展覧会】:「海を渡った古伊万里〜ウィーン、ロースドルフ城の悲劇〜」

場所:佐賀県立九州陶磁文化館
会期: 2022/5/28(土)〜 2022/7/18(月・祝)

詳細は下記HPにて。
https://www.roip.jp/

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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