吉田幸助さん(人形浄瑠璃「文楽」人形遣い)
写真提供・国立劇場

 お勤め帰りに間に合う午後7時に東京・日の出ふ頭を出航し、くるりと冬の東京湾をクルーズしながら、フランス料理と伝統芸能「文楽」を同時に堪能しようという企画が、来年2月7日(水)に催される。入門38年め、4月・5月の本公演で“五代目吉田玉助”を襲名する吉田幸助さんが人形を担当する。

「ヤマハが開発した最新技術の歌声合成ソフトと文楽人形のコラボ『ボーカロイドオペラ葵上(あおいのうえ)』への出演をはじめ、私自身、様々な場所で人形をお見せすることが近年、増えましたが、船の上で、というのは初めてなんです」

 当日の演目『団子売(だんごうり)』にちなんで、東京の老舗・榮太樓總本舗の紅白餅が供されるほか、旭酒造、大七酒造からの厳選したおいしい日本酒も味わえる“楽しみ満載の2時間半”。

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「文楽では物語は太夫が語り、人形遣いは掛け声以外、舞台で口を開きません。このクルーズでは、ぜひ間近で人形を見ていただいて、皆さんと親しくお話しできる機会になればと楽しみにしております」

シンフォニークラシカ。19時に出航、品川ふ頭~大井ふ頭~羽田空港~羽田沖を2時間半で回る。レインボーブリッジと東京湾ゲートブリッジをくぐるオリジナル航路が楽しめる。東京ベイ・クルーズシンフォニーHP www.symphony-cruise.co.jp/index.php 写真提供・シーライン東京
デッキより船内。東京湾内のクルーズにつき、船はほとんど揺れません。午後7時出航のクルーズは、ハート型の航跡を描いて航行するため、デートスポットとしても人気がある。写真提供・シーライン東京
2018年4月の国立文楽劇場(大阪・日本橋)、5月の国立劇場(東京・半蔵門)の文楽公演で、吉田幸助さんは五代目吉田玉助を襲名します。写真提供・国立劇場
 
吉田玉助襲名披露狂言は、名作『本朝廿四孝』より「勘助住家の段」。幸助さんは、山本勘助の人形を遣います。人形遣いのダイナミックさに加え、人形の衣裳のあでやかさも魅せる演目。詳しくは、国立劇場・国立文楽劇場ホームページ www.ntj.jac.go.jp 写真提供・国立劇場
初春文楽公演(2018年1月3日~25日)。吉田幸助さんと並び、次世代をになう豊竹咲甫太夫さんの六代目竹本織太夫襲名披露が1~2月の公演で行われます。襲名披露の口上幕もぜひご覧ください。国立劇場・国立文楽劇場ホームページ www.ntj.jac.go.jp 写真提供・国立劇場
文楽2月東京公演(2018年2月10日~26日)は、午前11時、午後2時30分、6時開演の3部制。他の本公演より短い時間で日本人の「情」の世界を堪能できる。チケット発売2018年1月7日~。詳しくは国立劇場・国立文楽劇場ホームページ www.ntj.jac.go.jp 写真提供・国立劇場
INFORMATION

冬の東京湾で「文楽」を
参加費1万5千円(食事・飲み物・観劇料込)1月15日〆切。定員70人に達し次第〆切
問合せ ギリークラブ
FAX 03-5926-4629
duke@gillie.co.jp